ワンデーポート通信来る!
ギャンブル依存症は、正真正銘の病気です!



 ワンデーポートから、通信がきた。この通信に手記を書いている人は、私が債務整理の相談にのり、債務整理をした人だという。

 彼の手記の大要は、次のようになっている。

 定時制高校を卒業し、働いたお金は母親に全部渡して、その中から小遣いをもらうという生活をしていたという。

 ギャンブルをやったことは一度もなかったが、ある日、パチンコに行こうと思ってパチンコ屋に飛び込んだ。ビギナーズラックというか、少ない金額で当たってしまい、その時の衝撃を今でも覚えているという。短時間でお金が手に入る。自分の自由になるお金が簡単に手に入るということを知ってしまった。

 だんだんパチンコに行くことが多くなり、ほとんど毎日のように行き、借金をすることになった。ある日、弟の郵便貯金のキャッシュカードをみつけ貯金を下ろしてパチンコをやった。親に見つかり叱られた。ギャンブルは止まらず、借金も雪だるま式に増え、借金の返済のために借金をするようになり、借金が400万円になり、自己破産をし免責を受けた。

 心の中の誓約書に「禁ギャンブル」の文字を何度も刻んだ。「やらない、やらない、やってはいけない」と必死に誓ったが、だんだん、「少しだけなら」と変化し、遂に、また、ギャンブルをやってしまったという。

 そして、また借金をするようになり、ヤミ金からもお金を借り、ついには、家賃を払わず家を出て、よそへ行くというようなことを続けていたという。

 現在、ワンデーポートにたどりついて、多くの人の助けを得て、生活の改善を図っているという。


 借金地獄から抜け出しても、また、借金地獄に陥る一原因の一つで、非常に再発率が高いのが、ギャンブルである。

 私の経験でも、退職金で債務を整理するということで、相談にのった人がいた。

 勤務先からの紹介ということだった。そのため、退職金は、本人には渡さないでほしいと依頼した。数日後、本人がやってきた。そして、「退職金をもらった。ちょうど、倍にすれば、前後の借金が支払えると思った。まっすぐ、競馬場に行った。全部すってしまった」ということだった。

 約1,000万円の退職金は、1日でなくなった。この人は、私に相談する前にも債務整理をしたことが一度あった。

 このような多額ではないが、同じような事例も経験している。

 ギャンブルは、いつも、負けるとは限らない。何回かに一度は、勝つ。それで辞められない。

 お金がなければギャンブルはできない。ギャンブルに使うことが予測がつく状況でお金を貸すということは非常に危険なことだ。

 ギャンブル依存症が病気としてきちんと認められ、立ち直りと再発防止のための相談機関が全国各地に早くできるよう祈らずにはいられない。