4.馬
馬というと日高辺りの牧場の競走馬を思い浮かべる人が多いと思う。
でも、自分の住む標津町周辺にも 馬が放牧されている。

旅人らしい人たちが道ばたに車を止めて、その馬たちの写真なんかを撮っているのを
よく、見かける。
あいその良い馬なんかも居て、旅人から草を貰っているものもいる。
のんびりと草を食べる馬たちを眺めていると、なんとなく心がなごむものだ。

実は、自分はこの馬たちについて、ひとつの疑問をいだいていたのだ。
彼らは、なぜここにいるのか?
たとえば、観光用に乗馬をさせてくれるところはある。でも、それは、ほんの一部に過ぎない。
いまどき農耕用や、軍用ではないだろうし、もちろん競走馬でもない。
ひょっとして、農家の人がペットとして飼っているのではないか?などと真剣に思っていた。

ところが、最近その疑問が解けた。
人から聞いた話では、あの馬たちのほとんどは、食肉用なのだそうだ。

無責任に「可哀想だ」なんてことは言うつもりもないが、
あの、のんびりと草を食べている・・・
あの、一見自由に放牧されている・・・
あの、馬たちが食肉用だったのだ。

放牧されている馬を見つけて、喜んで写真を撮っている旅人たちのどれほどが、
その事実を知っているのだろうか。
いや、そんなことは、知る必要などないのだ・・・。

どうでも良いことだが、桜肉は、わりと好きである。


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