白紙のプリントを配った。
「何をするのですか?」という質問に、私は「ゲームです」と笑顔で答えた。
1分間計ります。形容詞を出来るだけたくさん書きなさい。
「スタート」という合図で、生徒はプリントに書き始めた。
始業式後、最初の学活である。
1分後、列指名で発表させた。私はすべてを板書した。
赤い・固い・臭い・高い・低いなど、32個の形容詞が並んだ。
私は、次のように黒板に大きく書いた。
進級し、クラス替えがありました。
このメンバーで、卒業までの2年間を過ごします。
出来ることなら、先生はみなさんを卒業まで担任したいと思っています。
そこで、先生の願いを込めて『学級の目標』を決めました。
( )には、みなさんが発表してくれた形容詞が入ります。
( )の中に、みなさんが出した形容詞を入れて読んでいきましょう。
全員で、読んでいった。
「赤い方(ほう)へ」「固い方へ」…。
「臭い方へ」のところで、教室中が大爆笑となった。
元気のいい良太が「『臭い方へ』は、先生の願いじゃないよね」と発言した。
これでまた、学級が明るくなった。
最後まで、全員で読み上げた後、聞いた。
この中で、「絶対に『学級の目標』ではない」という形容詞はどれですか。
「臭い」「暗い」「悪い」などがあがった。
では、「これこそ『学級の目標』にふさわしい」という形容詞はどれですか。
「楽しい」「正しい」「明るい」「面白い」など、8個があがった。
先生が決めた『学級の目標』が、この中にあります。
どれだと思いますか。
1個選んでください。考える時間は1分です。
1分後、理由を言える生徒4人に発表してもらった。
「学級は明るくなければイジメなどの問題が起きてしまうので、『明るい』がふさわしいと思います」と、沙也加が答えた。
「1年生の時、先生は『何事も楽しいのが1番』といつも授業で言っていたので、『楽しい』だと思います」と清志が答えた。
正解は、これから配る学級通信を見ればわかります。
私は、学級通信の第1号を配った。
「『明るい方へ』だ。学級通信の題名だもん!」と、直紀が大きな声で叫んだ。
「正解です」と私が言うと、大きな拍手が起きた。
先生は、みなさんと一緒に「明るい学級」を作っていくつもりです。
だから、学級目標を『明るい方へ』にしました。
このめあてをいつも心に刻んでいて欲しいと思い、学級通信のタイトルも『明るい方へ』としました。
学級通信は、ほぼ毎日発行している。
卒業までの毎日、全員の目に『明るい方へ』という学級目標が触れることになる。