2007年10月1日
「悪い娘で御免なさい。お父さん、お母さんに心配ばかりかけて許してください!」 繰り返すヤミ金からの借金!

サイト掲載: 2007年 10月 2日

 A子さんは、娘二人(高校・中学)がいる母子家庭。A子さんの両親と同居している。

 A子さんから初めて、ヤミ金の借金があると相談を受けたのは、今年(平成19年)の5月のことだった。融資保証金詐欺で120万円引っ掛かり、ヤミ金からも数社借りているということだった。
 ヤミ金に対しては、既に過払い状態だった。各ヤミ金に電話をして解決した。払い過ぎた分は戻ってはこなかったが、一応終わった。
 その後、2回程、まだ「ヤミ金から電話がくる。」という訴えがあった。
 その都度来てもらって、電話がきたというヤミ金に電話をして二度と電話をするなという話をした。
 私は、原則として多重債務の相談やヤミ金の相談には、家族の誰かに同席してもらうことにしている。
 A子さんは、なんど言っても親を連れてこなかった。
 「ヤミ金に支払ったのに、まだ払えと電話がくる!」
 A子さんは、9月21日、「ヤミ金に支払ったのに、まだ、支払えと電話がくるのでなんとかしてほしい」と電話がきた。その日午後6時、A子さんがやってきた。
 A子さんの話は、次ぎのようなものだった。
  Bヤミ金から、9月の初めに99,000円を借りて、13万円を支払った。借りた理由は、友達から貸してほしいと頼まれたからだ。
  Cヤミ金から、9月12日に28,000円を借りて、5万円を支払った。借りた理由は、友達から借りていた3万円を返してほしいと言われたので、ヤミ金から借りて返した。
 私は、友達の名前を言え、と再三言ったがA子さんは、友達の名前をいわなかった。

 私は、親に電話をすると言ったら、A子さんは、親は電話には出ないと言った。
 そのため、私は、親のところに行くと通告してA子さんの親のところに行った。
 A子さんのところには、両親と実兄がいた。私は、これまで相談にのった経過を話した。
 兄のOさんは、次ぎのように言った。
 「今月に入ってから、自分の家、自分の勤務先、自分の妻の実家、妻の兄の勤務先に、ヤミ金と思われるところから電話だ来た。もう、A子のおかげでひどい目にあっている。」と言った。
 13万円も、5万円も、A子さんが、親に話して出してもらっていた。
 私は、A子さんが、なんで、ヤミ金からお金を借りるのかわからない。このままでは、いつまでもヤミ金からの借金と縁が切れない。なんでも話し合ってほしいと話した。A子さんの親は、今年4月に、A子さんのサラ金とクレジットの借金の払いのために500万円を出していた。
 A子さんの両親は、年金暮らしであり、もう、これ以上はどうすることもできないと話した。
「勤務先に何度も電話が入る! なんとかならないか!」
 9月27日午前10時ころ、A子さんの勤務先の上司から、A子さん宛に、ヤミ金から電話が入って仕事に差し障りが出ている。なんとかならないでしょうか?という電話がはいった。
 27日の午後2時、勤務先の上司とA子さん、A子さんの両親に来てもらって話をきいた。
 上司の話は、次ぎのようなものだった。
 9月初めの日に、1時間位の間に、10本位ヤミ金と思われるところから、A子さん宛に電話がはいった。
 9月の10日ころのある日、1時間位の間に、10数本のヤミ金と思われるところからA子さん宛に電話がはいった。
 9月25日に15本位のヤミ金と思われるところから電話がはいった。A子さんがいないというと、無言電話も多数はいった。2月ころからヤミ金からと思われる電話がA子さんに入っている。これ以上は仕事に差し障るのでなんとかならないだろうか。
 この話のあと、A子さんの両親は、9月25日に、A子さんに言われて、ヤミ金に30万円を支払ったと言った。
 A子さんに、30万円というのは、何時借りたのかときいた。
 A子さんは、4月に30万円を借りて月2万円ずつ支払っていたと言った。
 30万円を借りて2万円ずつ支払うというのは、ヤミ金の払い方ではない。
 しつこく聴いたが、A子さんは、4月に借りて月2万円ずつ支払っていたところから、元金の30万円を一度に支払えと言われたので、25日に親に頼んで払ってもらった。30万円を払うときに、電話をするよう言われたので、電話をしたら、30万円を10ケ所に分けて振り込むように言われたので10ケ所に分けて振り込んだと言った。

 私は、頭に来た。
 なんで、9月21日に、わざわざA子の家まで行って、両親にあって話をしたのに、私になんの相談もなく、30万円もの金を送ったのか。両親に聴いたが、娘に頼まれたのでというばかりであった。
 私は、もはや、A子の相談にはのることはできないと思った。
 宣言した。今後一切、A子さんの相談にはのりませんと。

 「今日、22,000円と35,000円を払ってください」
 9月28日、朝、A子の母親が来た。娘が仕事に行くときに、母親に、メモを渡した。それには、「22,000円と35,000円」をどこどこに送金してほしいと書いてあった。先生には怒られたけど、どうしたらよいかわからないので来たという。
 私は、職場のA子に電話をして経緯を聴いた。
 その支払で終わりにしてくれるというから、27日には話さなかったという。 この2社に電話をして解決したが、いずれも、8月末と9月初めに貸したという。
 A子には、A子の預金口座、ヤミ金から振り込まれた事実が確認できるものを持ってくるよう言っているが、持ってこようとしない。
 「会ってください!」
 A子から、10月1日に会ってほしいと電話がきた。
 A子の両親に、何か聴いているか尋ねたが何も聴いていないという。

 ヤミ金と縁が切れない人にどうすればいいのか。

 A子は、パートで働いている。月10万円位働くという。給料は親が管理している。A子の小遣いは3万円だという。子供らにかかる費用は、すべて親か年金とA子の給料でやり繰りしている。
 私は、親に、A子には、毎日、仕事に行くときに「1000円」を渡してほしい。それ以上のお金は渡さないでほしいと頼んだ。
 
 A子さんがヤミ金と縁が切れる日が来るのだろうか。
正直、私は、A子さんの相談にはのりたくない。
しかし、A子さんには家族がいる。
子供がいる。