2007年10月29日
融資保証金詐欺で、警察に事情聴取中に被害が拡大!

サイト掲載: 2007年 10月 29日

 A子さん(65歳)は、平成17年11月初め、B社からお金を融資しますとのダイレクトメールを受け取った。
 A子さんは、武富士から約15年以上前にお金を借りて以来、ずっと返済を続けていた。それ以外の借金はなかった。B社の融資条件は非常に安い金利と書いてあった。
 A子さんは、そこから借りて武富士に返済しようと考えた。

 50万円貸してほしいと電話をした。
 すぐに貸してあげるが、保証金として62,000円を送金するようにと言われた。
 B社は、明日50万円を送金するときに、一緒に送金すると言った。
 A子さんは、親戚の結婚式に行くためのお金20万円を持っていた。
 62,000円を送金した。

 翌日、司法書士に払うお金として9万円を送るように言われた。
 9万円も50万円を送金するときに一緒に送金して返すと言われた。

 このようにして次ぎから次ぎへとお金を送金させられた。

 A子さんは長年かけていた保険を解約して110万円を受取りその殆どを送金した。
 A子さんが、毎日のようにお金を送金するので、「変に思った」信金の支店長が、警察に連れて行ってくれた。平成17年12月の下旬のことだった。
 A子さんは、平成17年の年末までに147万円を送っていた。

送ったお金は返ってきませんよ!

 A子さんから事情を聴いた警察官は、「詐欺にあったんだ。なんでそんなことを信用したんだ。送ったお金は返ってこないよ」と言ったという。
 又、「あんたは,まだいいほうだ。もっとひどい目にあっている人もいる」とも言ったという。しかし、信金の支店長が連れていったからか、平成18年に入って数回、A子さんを呼んで事情を聴き調書をとったという。
 A子さんは、平成18年3月下旬、警察に呼ばれて、預けていた振込の控え等の書類を返してもらったという。

 A子さんが警察に呼ばれて事情を聴かれていたとき、又、B社から電話をきたという。
 A子さんは、もう、電話ないかしないでくれ。お金なんか貸してくれないんでしょう。もうお金を返してもらうことはあきらめたからと言ったという。

 B社の担当者は、A子さんに「これまでこちらに送ってもらったお金、おしくないんですか」「返してもらわなくてもいいんですか」と言ったという。
 A子さんは、「そら返してほしい。でも返してくれないんでしょう。もう、いいから」と言ったという。

 B社は、「絶対にあなたが送ったお金は全額返すし、お金も貸してあげる」と言ったという。

 A子さんは、もうお金は送れない。お金がないと言ったという。
 B社では、A子さんに、サラ金からお金を借りて送るようにと言ったという。
 A子さんは、私のような老人には貸してくれないと言ったという。
 B社では、A子さんならどこからもお金を借りていないのだから貸してくれると言ったという。

 A子さんは、平成18年1月初めから平成18年5月までに総額360万円をB社に送ったという。
その殆どは、サラ金とクレジットから借りたお金だった。

 A子さんは、月収約12万円の給料しかないが懸命に働き支払をしていた。
 A子さんは、平成18年10月と11月にも10万円ずつ総額20万円を送ったという。
 A子さんは、なんとかして返してもらおうと、平成18年12月にB社に電話したが、その後は、全く電話がつながらなくなったという。

 A子さんは、平成19年7月まで懸命に支払をしたが、健康を害して支払えなくなった。

破産してください!

 A子さんは、毎日のようにくる督促に怯え、破産するほかないと考えて、平成19年9月、裁判所に行った。
裁判所では、あなたが送ったお金は返してもらえるのだから弁護士さんに相談して返してもらったら返済できるのではないかと言ったという。

こんなひどいことがあるのか!

 私は、この相談を受けて、「こんなひどいことがあっていいのか?」と思った。
信金の支店長が、「詐欺にかかっている」と疑って、警察に連れて行ったにもかかわらず、警察では、B社に電話もしなかったという。
 警察では、このような被害者に再び、詐欺会社が接触しないように、最低限のことをするべきではないか。
 又、A子さんに、絶対に再び、お金を送ることがないように、電話に出ないように、着信拒否にする等の注意を払わなかったのだろうか。

 私は、怒り心頭に達して、警察にA子さんを連れていき、絶対にB社の関係者を逮捕してほしい旨強硬に申し入れた。

 A子さんは、トータルで520万円以上の金を送ったが、警察に被害届けを出して事情聴取を受けのようになってから送金したお金が380万円である。

 国家賠償でも提起したい気分だ。