進化するヤミ金

サイト掲載: 2010年 9月 10日

ヤミ金は減少したか。
ヤミ金は、減少したという記事があった。
そうだろうか。
そうは思われない。

進化するヤミ金

ヤミ金は、数万円程度のお金を貸し、1週間で3割、5割というような利息をとるというのが、定番であった。
なかには、数日で、2割、3割というものもあった。
それでも、送金するときに、天引するのは、振り込み料くらいだった。
ところが、最近のヤミ金は、貸すときは、1週間の利息に相当する金額を天引して送金してくるようだ。
そして、きっちり、1週間で、幾らと利息を支払わせるが、それは、利息とは言わずに、「ポイントを購入し、そのポイントで支払う」というように言うらしい。
例えば、10万円で、1週間の利息が、31,000円ならば、それを天引して、69,000円を送金してくるということになる。
そして、その後は、1週間に一度ずつ、31,000円をポイントで支払うことになるのだ。
現実に、69,000円を借りて、1週間に31,000円を支払うということになると、その金利は、次のようになる。

 31,000円÷69,000円×100= 44.928%
 31,000円÷7×365日= 1,616,429円
 1,616,429円÷69,000円×100= 2,343%

なんと、年率にすると、2,343%となる。

ヤミ金で、弄せず儲けているのは、金融機関と国ではないか?

31,000円を送金するのに、どれ位の送金料がかかるのだろうか。
信金での振込料は、31,000円の場合、630円である。
600円が、信金の利益、30円は、消費税で国の収益である。
信金での振込料は、20,000円の場合は、420円である。
400円は、信金の利益、20円は、国の利益である。
信金は、31,000円の送金の場合、瞬時に「600円」の利益を得、国は、30円の利益を得ることとなるが、利益を1日として計算すると、年間では、次のようになる。

 600円×365=219,000
  30円×365= 10,950

金融機関が「まともな貸付業務」で、約定利率年2%で、一年で219,000円の営業収益を得るために、次のような金員を融資せねばならない。

 219,000÷2%=10,950,000円

実に、1,095万円もの金員を貸さないとならないのだ。
金融機関が、1,095万円を貸して、その利益を取り立てるためには、それなりの経費がかかることとなる。
それに、貸し倒れになる危険性もある。
ヤミ金被害者は、振込料だけで、次のように支払っていた。

 420円が16件で、6,720円
 630円が 8件で、5,040円

ヤミ金利用者が、増えると、金融機関は、笑いが止まらないだろう。