岩手信用生協の影の問題

岩手信用生協について、次のようなメールがきた。

岩手信用生協の影の問題

岩手信用生協の影の問題を書きたいと思います。

確かに多重債務者の救済には役に立っておりますが問題もないわけではありません。県内の市町村から貸付原資の預託契約を受けているわけですが、貸し出す対象は給与所得者に限定しています。

自営業者には貸付をいたしておりません。組合員になったとしても自営業者は借りられません。また、貸出金利も銀行貸付の三倍強になり、高利貸し被害者に対して金を貸し高金利を取っているような状態です。

スイッチローンは9.25%、サポートローン10.6%であり、窓口ではいずれも複数の保証人(年収の条件あり)をとり、確認中ですが一人は県外の保証人と言う話も有ります。

サポートローンは親族の債務整理のバックアップとなり、債務名義の書き換えとなります。また組合員には2%の配当があり常に一般組合員の募集をしています。

組合員イコール多重債務者ではありません、ただし生協ですので利用高割戻しとして、債務整理の組合員にも金利の割戻しがあるようです。

公開されています決算書を見る限りでもかなりの利益を上げており、何ら高利貸しと変わりません。

簡単に言えば銀行貸出金利と利息制限法の間で営業してる高利貸しです。銀行のサラ金化の象徴的存在です。

未確認ながら自営業者にも年12〜13%で貸し出しも始めたようです。




感想

 弁護士が介入して任意整理をする場合、将来金利「ゼロ」で行うのか普通である。また、特定調停も、現在では殆どの簡易裁判所で、将来金利「ゼロ」での合意がなされている。

このような状況において、高い金利でお金を借り換えて一括返済するのは、借金の肩代わりという「色彩」を持つとも言えるし、さらに、保証人を複数いれるということは、借金の拡散にもなる。

一定の役割はあるとしても、このメールのような問題があるとすれば、安易な利用は問題だと思う。特に、自治体が大きなお金を出しているとすれば、見直しが必要かもわからない。

私も、昭和55〜6年ころまで、一括での整理、つまり、家族が一括返済資金を準備するという債務整理をしていたが、これには非常な問題があることから、やめた。

一度、多重債務者となって債務整理をした人が、また、借金をしたという事例が後を立たなかったからだ。また、妻の借金を夫が準備して整理した後、また、妻が借金をして結局離婚になったなどということになると、夫だけが、ひどい借金を背負わされることになってしまう。

やはり、自分の借金は、自分で長くかかってでも返すしかない。特に、保証人をいれる場合は、よくよく説明し、納得した上でなければ、だめだと思う。