素股サービスに違反して50万円の罰金?

2006年1月6日

正月早々、「素股サービスまではよかったんだけど、それに違反したということで50万円の罰金を払えと言われた、どうしたらよいか?」という相談がきた。

「えっ、どういうこと?」

「デリバリーヘルスを利用したんです」

「どういうことなの。最初から話してください」

「この本の『萌え萌えHG』というところに電話をしました。」

「なんて電話したの?」

「12月31日の午前1時30分ころ、女の子、あいてますか?」

「折り返し電話します」

「 それで、10分位して電話がきました。」

「なんて言って来たの?」

「女の子、あいてますよ」

「お願いします」

「ホテル入ったら電話ください」

「ホテルについてから電話しました」

「それで?」

「女の子がきました」

「お金はどうしたの?」

「運転してきた男に渡しました。」

「幾ら?」

「1万円」

「どういうコースなの?」

「基本プレーというやつです」

 本には,基本プレーとして「入浴・キス・全身リップ・おさわり・口内発射・全フェラ・素股・ローション」と書いてあった。

「それで、どうなったの?」

「1時間して、迎えにきました。」

「それで?」

「それで、基本プレーに違反して本番やったということで、罰金払えと言われて、3時間程監禁されました」

「なんで、罰金50万円って言われたの?」

「最初に、基本プレーに違反して、本番やったり、女の子が嫌がることをやると罰金が幾らとか書いた紙を見せられるんです」

「それで、どうしたの?」

「お金がないから払えないと言ったんです。それで、3時間位して、一応帰されたんですけど、又、2日に呼び出されて、2時間位監禁されて、5万円払ったんですけど、あと、65万円払え、払わなかったら会社に行くと言われたんです」

「会社の名前も言ったの?」

「はい、最初のときに免許証を見せて、会社とか聞かれたから言いました」

「どんなことを言われたの?」

「お前のやったことは刑事事件だぞ。『強』の付く犯罪は初めてでも刑務所に行かなければならないんだぞとか、どんなことをしても払わせるとか」

 私は、この話を聞いて、すぐに、運転手の携帯電話に電話をして、恐喝だ、そもそも売春紛いのことをして、許されると思っているのかと問いただした。

 男は、警察も認めている。最初に、ちゃんと罰金のことは書いて知らせている。どこがどんな法律に違反するのかなど、正々堂々と許された営業をしていると主張した。

 相談者も警察にも相談をしたが、警察では、どうすることもできないと言われたという。

 私は、ともかく、あんたが言ったことは「恐喝」となる。

 強姦で告訴するなら告訴しなさい。あんたの名前と住所と女の子の住所と名前を言え。あんたと女の子を相手に裁判をして、裁判所が払えと言った金額を支払うと主張したが、相手は、住所も名前も言わなかった。


デリバリーヘルスに
ビザカード・マスターカード・JCBカードOK!

 232頁に及ぶ「GO!ROUND!帯広・釧路」という雑誌は、そのすべてが、帯広と釧路を遊ぶ総合ナビゲーションマガジンと名打ったこの雑誌のすべてに、多くの女性の姿が写されている。

 どれだけ多くの女性が、このような快楽の相手をさせられているのだろうか。

 日給3万円から5万円と書かれているところもある。

 そして、驚くべきは「ビザ・マスター・JCB各種カードご利用可能」との記載があるところも多数あるということだ。

 就職難のこの時代に、ほんのちょっとした興味本意で、あるいは、家庭での暗さから逃れるために、そして、多重債務のための返済資金に困って、苦海に身を沈めるということになる子が、どれほどいるのだろう。

 即刻このようなことを正々堂々とやることをやめさせねばならないと思うのは、私だけだろうか。

 「ビザ・マスター・JCB各種カードご利用可能」ということに、さらに、この国の金融業界の底知れぬ泥沼状態を思うのは、私だけだろうか。

正月早々の初仕事としては…………。