地元のヤミ金を装う郵便局利用のやり方!
たらい回し、警察の対応!

2006年2月1日

電柱に張ってあった「090」のヤミ金から金を借りたという女性がきた。
月収10万円前後で、離婚した直後、子ども二人を抱えてどうしてもお金が必要だったという。
3件だが、幾ら払っても終わりにならず、その支払だけで給料は全部飛んで行く。
警察に行ったら、消費者センターに行けと言われた。

消費者センターに行ったら、脅かしのようなことを言われたかと聞かれた、きちんと約束どおり支払っているので、脅かされたことはないと行った。それではどうすることもできないと言われた。
弁護士のところに行っても、警察に行けと言われるでしょうと言われたと。
相談が終わった後で、私のところにきた経緯を話した。

「電柱に張っているヤミ金が福岡!?」

「どうして借りることになったの?」

「 電柱に張ってあった紙に書いてある携帯電話に電話しました。」

多くの人は、ダイレクトメール、携帯への直接の勧誘が多い。電柱に張ってあった紙に書いてあった携帯電話という話を聞いて、弁護士は、すぐに「地元のヤミ金だな」と思った。
地元のヤミ金だと、直接、家まで来る可能性もある。
どこのヤミ金かを調べなければならない。

「利息はどういうふうにして払ったの?」

「郵便局の口座に振込で払いました。」

「郵便局の口座番号は?」

女性の持参した郵便局の通帳に取扱局の記載があった。

地元の郵便局に「取扱局」がどこの郵便局なのか聞いた。
すべて「福岡」だという。
とりあえず、地元ではないということがわかった。
すぐに、電話をした。
3件とも、すべてひどい過払いだった。
電話に出た人間は、口座名義人とは異なり、雇われているという。

「弁護士が受任したという書面を出すので、FAX番号を教えろ」というと、「FAXはない」という。

「弁護士が相談を受けているので、本人には電話などするな」と言うと、「そうですか」「上の者から電話させます」といった。

すべて、過払いということもあってか、ひどい話し方はしなかった。
ただ、「高い利息だということはわかっていて借りてもらった」ということだけは何度も言った。
郵便局に電話をして、口座に金を振り込んできた人間(口座名義人と同じ)の住所を教えろと言った。

「教えられない」という。

警察のヤミ金に対する対応はどうなったの?

警察は、ヤミ金に対して、厳しく対応するということになっているはずだ。
警察なら、すぐに、口座の凍結も可能だ。
振込人の住所を確認することも容易だ。
弁護士の場合は、弁護士法の照会などのシステムを利用するほかないから、数日間の時間がかかる。
ヤミ金などに対しては、時間か勝負だ。
警察に出かけて対応を迫るほかないが、これでは、ヤミ金はやり放題だ。
それに、地元の電柱に張り紙をしているということは、地元の人間と提携関係があるということだ。
そらおそろしい気がする。