ヤミ金従業員の将来像と日本!



 ヤミ金業者の摘発の記事が新聞紙上に掲載されるようになった。

 ヤミ金業者として逮捕される「人」の若さに驚かされる。多くが、20歳前半の若者だ。このサイトで、「都1業者」の求人広告について載せた。

 違法なヤミ金業者が、高収入を呼びものに「甘い言葉」が連ねられている。

 違法な仕事とは知らずにヤミ金業者の下で働くようになった人が、なかなか辞められなくて困っているという情報もある。

 私は、今、最も、心配なのは、「ヤミ金」従業員の将来である。

 20歳前半で、違法な仕事で、しかも、社会的弱者(多重債務者)を食い物にするような仕事で、「高収入」を得て、税金も納めず、生きることを覚えた若者は、これからの人生をどのように生きていくのだろうか。

 税金を納めるのは、「バカのすること」

 弱者を食い物に、違法なことを繰り返しても、処罰されるのは、運が悪いものだけ。

 仮に、逮捕され処罰されても、それほど重い処罰はされない。

 世の中、真面目にヤミ金を好きでやっている人もいるかもしれないが、ひょんなことから、ヤミ金従業員になり、やっているうちにおもしろいほど金が入るということで、やめられなくなった人もいるだろう。

 ヤミ金業者や、ヤミ金従業員が、結婚し、家族を持ち、子供達を育てていくということになったとき、社会的な役割をきちんと果たしていく社会の構成員になれるのだろうか。

 犯罪者は、社会に必ず存在し、適切な法的処罰がなされ、反省し、更生していくというのが、法律家の描く社会だ。

 しかし、ヤミ金という未曾有な犯罪者が続々と毎日のように発生している社会において、その犯罪者は、「警察には捕まらない」「警察なんかこわくない」と豪語している。

 ヤミ金に対する対応は、ヤミ金業者すべてを摘発し、ヤミ金なんかやったって、「割にあわない」ということを知らせることが重要だと思う。

 しかし、それは、現状からは願うべくもない絵空事のように思われるが、何をおいてもやらねばならない最重要なことではないだろうか。

 政治家は、ヤミ金の一掃について、単に、処罰の観点から重要だというのではなく、ヤミ金業者やヤミ金従業員が、これから10年後、20年後、30年後の日本の将来の担い手の問題として取り組まれることを切望する。