消費者金融業界について現役社員の意見

2006年 5月 8日

サラ金業界で働く人から、このようなメールがきた。

消費者金融業界について現役社員の意見

消費者金融業界を早く潰してください。いったい社会の役にどんなことに貢献してるというのですか?社会的にみても善か悪かといえば悪です。
国民を多重債務に陥れ、苦しめ、自殺や破産に追い込んでいるだけです。この業界で働いていて本当に日々このように感じています。こんな業界が社会に存在していいわけありません。
先進国のなかでも日本だけではないんですか?一刻も早く然るべき手段で改めるべきです。結局業務停止しようが何をしようがサラ金はサラ金です。必ずほとぼりが冷めれば以前のように戻ります。より強制力の強い手段であたってください。
私は現役社員ですが、本当にこのように感じています。私はこの業界で働いていたことを本当に悔やんでいます。人前で自分の職業を言えない業種が上場してCMを流して社会に存在していていいわけがありません。
私は近々この業界を去ります。もう一度最後に言いますが、こんな国民を苦しめている業界は、社会的に悪なものは即刻なくすべきです。


意見

 私達は表しか知らない。武富士問題が広く社会的に知られ、アイフル問題が斬罪され、そこで働く人がどのような状況にあるかを少しは知った。
 ここに書かれていることが、どれだけ真実なのか、知ることはできないが、しかし、このメールがきたことは間違いがない事実だ。

 意欲をもって働くことができるということが、人間として、なにものにも変えられないものだと思う。
私が小学校のころ、よく、近所の人から話を聞いた。
お父さんも国鉄、息子も国鉄、給料は安いが働きがいがある。
 親は、自分の仕事を子どもにもやってもらいたい。という素朴な希望を、ことあるごとに口にした。
 今の日本、東証一部上場企業に勤める人の中にも「子どもだけは、自分と同じ仕事につかせたくない」ということを口にする人が多いように思う。

 一般には、どんなに恵まれているのかと思う職場の人からも、そのような声が聞かれる。

 消費者金融業界が、社会に有用な存在価値がある「業態」だというなら、このようなメールを送らざるを得ないような、仕事をやり方を即刻やめるべきではないか。

 高知県の警察の裏金問題の監査において、監査委員は、全員、自分では車の運転をしなかったという。そして、現職の警察官から事情を聴き、監査報告では、誰か何を言ったかがわからないように細心の注意を払ったという。

 金融庁の貸金業懇談会でも、現職の消費者金融で働く人達から、匿名で、その実態を聞き取る位の勇気があってもいいのではなかろうか。