武富士に対して総額1億6000万円の残業代等の請求訴訟提起される!



 武富士元社員10名が、武富士に対して総額1億6000万余円の支払を求める訴訟を、平成14年12月末に東京地方裁判所に提起した。

 サービス残業の実態については、次のように述べられている。


  1. 武富士は、消費者金融最大手であり、テレビ、新聞等のメディアにおける広告や街頭でのティッシュ配付などによる大量宣伝により、多数の一般消費者を対象として、高い金利で貸付を行い、業容を拡大させてきた。東京証券取引所一部上場企業であり、現在でも高い収益率を誇っている。

  2. 武富士は、消費者金融最大手であり、上場企業であるにもかからず、従業員に対しては、過大なノルマ、長時間のサービス残業、頻繁な降格人事、懲戒処分の乱発など問題のある人事政策を採用し、社員に対して、過度な締めつけを行っている。未収金が発生した場合には、従業員に対して、債務保証をさせることもあり、多くの社員がものを言えない状況に置かれている。

  3. 武富士の支店勤務従業員は、通常、午前7時には支店に入り、早朝の街頭でのティッシュ配付やPR台帳の選別を行い、これが一段落した午前8時10分から請求開始する。午後6時に閉店してから、夜請求を開始し、午後8時50分ころまで請求業務を行い、その後、PR台帳の選別をするため早くても午後9時、遅いときで午後11時近くまで勤務することが状態である。

    支店業務の流れは、おおよそ次のとおりである。

    午前7時から午前7時30分 出 社 ティッシュ配り
    午前8時10分 朝請求開始 掃除
    午前9時20分 朝 礼
    午前9時30分 開 店
    午前11時30分から午後3時 時間帯請求
    午後4時から午後7時30分 フォロー請求
    午後8時ころから8時50分 夜請求
    午後9時から午後11時 終 業

    このような支店業務の流れは、どの支店でも一律であり、本社からの業務指示に基づいて行われている。

    従って、武富士の支店従業員は通常午前7時ないし7時30分から、午後9時ころまでは必ず、支店業務に従事しており、連日4〜5時間の時間外労働を行っている。さらに、土曜日の出勤を命じられる場合も多く、日曜、祝日の勤務もある。

    ところが、武富士の時間外手当は、一般社員に対してのみ一律定額で支給されるだけであり、恒常的に高額の残業代の未払が発生している状況にある。また、女性社員は、男性社員に比べて、定額の時間外手当の支給額は、さらに低く抑えられている。

    又、支店長になると、時間外手当の支給は全くない。武富士の支店長業務は、業務内容が本社から細かく指示されて、さらに、業務内容を逐一チェックさているものであって、時間管理の自由はまったくなく、労基法41条の管理監督者には該当しないことが明白であるにもかかわらず、時間外手当を支給していない。

  4. 所定休日である土曜日の出勤もお得、場合によっては、日曜・祝日に出勤を求められることもあったが、これらについて、就業規則に記載されている労働契約上の休日勤務手当が支給されることがないばかりか、月曜〜金曜日までの勤務で、週法定労働時間が40時間を通常は超えているため、労基法上の割増賃金の支払義務も発生しているが、これについても、支払われていない。

  5. このような従業員の恒常的なサービス残業によって、武富士の業務は成り立っているのである。