武富士「残業代35億」支払う!
架空労組と合意とうそ!



 武富士が、サービス代金2年分35億円を支払ったと、各紙が報じている。

 北海道新聞は、次のような報道をしている。(7月29日付)

 サービス残業をさせた従業員と退職者計約5200人に過去2年間分計約35億円の未払い残業代を支払っていたことが28日分かった消費者金融最大手「武富士」(本社・東京)に対し、関係者は、「創業以来30年以上、サービス残業の強制を全国でしており、常態化していた」と指摘している。

 関係者によると、同社は、存在しない労働組合との間で「時間外労働を42時間まで認める」との合意を交わした、とする虚偽の書類を労働基準監督署に提出。

 社内では、証拠の残らない口頭で、「男性は、月25時間、女性は、6時間以上は出勤簿に書くな」と全支店に指示し、従業員の多くは虚偽の合意に示された時間をも超える月80〜100時間の残業をしながら、対価を得られなかったという。

(以上)


武富士は、前記残業代の件につき、次のような意見を公表している(武富士ホームページ)。

 当社が、本年1月に大阪労働局より指導を受けた件に関して、労働基準法に従い残業手当支給対象者には、過去2年間の残業代未払分の支払いを在籍社員に関しては、3月14日にすべて完了しました。退職社員についても7月15日時点でほぼ支払いを終えており、一部再々調査するも現住所が確認できず、まだ連絡がとれていない若干名についても連絡がとれ次第対応させて頂く所存です。退職社員を含む支払い対象者約5000名に対し合計34億5900万円を支払済み(前記決算にて計上済み)です。

 また、4月から就業規則を見直すとともに、労務特別委員会を常設し、会社を挙げて時間外勤務管理の適正化に取り組んでおります。

(中略)

 当社は、今後とも労働基準法を遵守する事で念頭に掲げたスローガンである「どこよりも魅力ある会社創りをしよう」を新たな決意をもって推進して参る所存です。

(以下 略)


武富士は、従業員に対して、「規則を守れ」「規則を守れ」と指示している。

武富士は、法律上支払義務がない第三者に対して支払請求をしたとして貸金業規制法違反であると言われている事件においても、武富士は、厳しい規則を作って、それを遵守していると主張している。

しかし、武富士の前記「意思表明」において、「架空労組と合意」などという「嘘」の届出を行って、従業員に残業代を支払わなかったなどということについての謝罪の言葉はない。

武富士は、この報道が「虚偽」だというのだろうか。