武富士で個人データ75人分流出、信用情報提供を停止



 読売新聞は、武富士に対して、信用情報の停止処分をしたとして、次のような記事を掲載している。(9月2日付)

武富士で個人データ75人分流出、信用情報提供を停止

 消費者金融系信用情報会社「ジャパンデータバンク」(JDB、東京都港区)は、大手消費者金融「武富士」(東京都新宿区)に提供した過去の返済記録や借入残高などが記載された75人分の個人信用情報が、武富士社外に流出していたとして、1日までに武富士の本社部門への情報提供を一時停止する処分を決めた。

 大手消費者金融会社が信用情報会社から情報提供を制限されるのは極めて異例だという。

 関係者によると、今年6月、武富士経由で流出したとされる個人信用情報のコピーがジャーナリストを通じてJDBに持ち込まれた。JDBが調査したところ、流出していたのは1998年3月から2001年6月にかけて、武富士の本社社員5人がJDBに照会してプリントアウトした75人分の個人信用情報だったことが確認された。

 これに対し、武富士は75人分のうち一部について社外流出を認めたものの、照会の経緯や流出ルートなどについては「わからない」とJDBに回答。読売新聞社の取材に武富士広報部は「慎重に検討している最中であり、現時点ではコメントを控えたい」としている。

 消費者金融業者は、個人の信用情報を収集・管理している信用情報会社とあらかじめ契約したうえで、顧客から融資の申し込みを受けた際、その顧客の過去の返済記録や現在の借入残高などを信用情報会社に照会し、融資の可否判断の参考にしている。

 顧客の返済能力を調査する目的以外で情報を照会したり、照会した個人情報を外部に漏らしたりすることは契約で禁じられ、違反した場合には情報提供の停止など罰則も規定している。



感想

 武富士の伝達画面によると、「本社からの融資抽出顧客一覧を帳票から打ち上げ徹底活用」という指示がある。これは、「本社からの融資に適合しそうな客のリストを送るので徹底的に活用せよ」という指示だという。融資に適合しそうな客の判別には、武富士からの借入や返済だけではなく、他社の借入がどの位あるかがわからなければできないと思われる。ということは、信用情報を、借入申込にきたときだけ利用できるという信用情報の利用に違反した利用がなされているということになるのだと思われる。

この報道は、それを裏付けるものだと考える。