介護認定審査会の進めかた(平成11年版)

認定審査会の進めかたについて、あちこちに書きちらかしてしまいましたので、このページにまとめました。

1.はじめに厚生省指導の二次判定方法に対する不満、すなわち一次判定に対する不満と二次判定での審査判定が具体性を欠いていることへの不満がありました。

・ 一次判定は自立と要支援・要介護1の識別力が弱い。

・ 一次判定は問題行動があっても要介護度に反映されにくい。

・ 一次判定における逆転現象が指摘されている。
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2.これに対し日医が本年9月に発表した要介護認定の手引きは、自立・要支援・要介護1付近では、一次判定にとらわれずに状態像から判断しましょう、というものでした。
リンク先:日医総研の要介護認定の手引きのページ(勝手にリンク)
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3.この、日医の主張と厚生省の指導を考慮しつつ、諸先生方はそれぞれに審査会のすすめかたを工夫しておられます。
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リンク先:尾形先生の5分でできる要介護認定
     :どんたく先生の介護認定の進めかた(勝手に転載)
     :吉岡先生の悩みながらの要介護認定(勝手にリンク)

4.不肖、私も自分なりに工夫してみました。

認定審査会の実際
1..寝たきり・痴呆の日常生活自立度から要介護度を推定。
  ここで調査員と主治医意見書に食い違いがあった場合、意見書、基本調査特記事項の記載をチェックし、どちらが適切か決める。決められない時は主治医意見書の記載を優先する。この寝たきり度と痴呆度の組み合わせから折れ線グラフを使って要介護度の分布を推定する。
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2.安達先生の便利ソフト(尾形先生のHPから塩谷郡市医師会のHPにいけます)を使って、中間評価項目の距離が最も近い例を厚生省の状態像の例のなかから捜す。(資料は事前に作成済み)
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3.顔グラフを使って、捜し出した例のパターンが本当に近いかを確認する。他に近いパターンがないか確認する。
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4.2.と3.の手順で決定した要介護度と、基本調査・意見書から考えられる要介護度と矛盾がないか討論する。
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5.二次判定を行う。この際、「要介護状態区分の変更等の際に勘案しない事項について」を参照しながら、介護時間の長短を微調整する。
以下の3点に注意する。
・ 一次判定は自立と要支援・要介護1の識別力が弱い。→ 日医総研の状態像が参考になる。
・ 一次判定は問題行動があっても要介護度に反映されにくい。→ 問題行動のある例は介護にかかる手間を注意して判断する。
・ 一次判定における逆転現象が指摘されている。
以上の手順です。意見書・基本調査を1.、4.の過程で2回チェックします。
今回、手順、資料の説明を含め33例を2時間45分で審査しました。
一次判定の結果はどこにも出てきませんが、資料の目立つところにしっかり書いてあるので、いやがおうでも目に入ります。

5.要介護1から5までの分類はもともと介護にかかる時間を基準として決めたものですから、厚生省の一次判定にしばられてしまうところがあるのはやむを得ません。土肥先生のHPで勉強しながら各審査会なりに検討していくしかないのでしょう。土肥先生のHPの中に元データと一次判定の介護時間を比較した散布図がありますが、これを見るといったい一次判定とは何物なのか?と、考え込まざるを得ません。

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