伊予三島調停国家賠償訴訟に判決!
裁判所は厳しく裁判官を断罪した!

2006年 3月 27日

サラ金からの借金について,裁判所に救済を求めて調停(債務額確認)を求めたところ、裁判所では、利息制限法による元本充当計算もせず、サラ金業者のいいなりに、法律上支払義務のない支払をしなければならないような調停を行った裁判官に対して、東京地方裁判所は、厳しくその責任を断罪した。

 訴訟において、この裁判官は、証人として法廷で証言させられそうになるや、病気と称して診断書を出し、遂には、入院までした。

裁判官たるもの、正々堂々、法廷で自己の信念を披瀝すべきではなかろうか。

裁判所の「付言」は次のように記載している。

(抜粋)

 一般的に、事実の認定は、裁判官の自由な心証に基づいて行われ、法律解釈も、裁判官が合理的に解釈したところに従って行われるものであるところ、民事調停においては、「条理にかない実情に即した解決」(民事調停法1条)、「当事者双方のために衡平に考慮し、一切の事情を見て」(同法17条)と規定されているとおり、判決の場合以上に、種々の具体的事情や裁判官の世界観による取扱いの違いが生じやすくなっている。これらのことを考慮し、荻田裁判官らの行為をもって、国家賠償法上の違法があるとまで認めることはできなかったものである。
 しかしながら、本件当時の社会の意識で判断しても、萩田裁判官らの行為については、少なくとも不当であるとの批判が当てはまるものと考えられる。特定調停法施行後の現時点における社会の意識に基づき判断すれば、萩田裁判官らの行為、特にみなし弁済についての判断については、国家賠償法上違法であるとの見方も成り立ち得るような大いに不当であるとの批判が当てはまるものと考えられる。特定調停法の施行前から、全国の裁判官、調停委員及び書記官らは、多重債務者の経済的更正を図るため、サラ金各社と粘り強い交渉を重ね、利息制限法の趣旨に則った調停の成立に向けて日々努力してきたものであり、本件で問題とされた伊予三島簡易裁判所の取扱いは、決して簡易裁判所の平均的取扱いではなかったものである。
 原告らは、本訴において、庶民のための裁判所が、庶民の期待・心情に対する配慮に欠け、庶民のための裁判所として機能していなかったことを訴えたかったものである。伊予三島簡易裁判所(現四国中央簡易裁判所)が真摯にこの訴えを受け止め、改めて簡易裁判所の果たすべき使命にに思いを致し、民事調停の改善に務めることを希望するものである。