日本は大丈夫?食の安全1

サイト掲載: 2019年9月17日

私は、食の安全について、漠然と日本の食物は安全という気持ちだった。
輸入ものをできるだけ避けて、地元産、日本産のものを買うようにしていた。私は、弁護士としての相談の中で、「家族関係」特に、「幼い子どもや就学中の子どもがいる離婚事件」の相談が多くなっているが、子どもさんが、「発達障害」であると言われることが多いことに驚いていた。
また、今国会で、「種子法」が問題となっているということは知っていた。
しかし、その内容については、深く考えていなかった。
そういう中で、「グローバル貿易といのち・食の安全」という講演を聞いた。講演者は、「野呂光夫氏」(元農民運動北海道連合会書記長)の話を聞いて本当にショックを受けた。多くの人は知っているのかもしれない。しかし、その後、私が相談を受ける度に、「食の安全」についても、話すようにしているが、殆どの人は全く知らない。
そこで、私は、この問題を「由利弁護士の部屋」で紹介したい。
日本では、遺伝子組み換え食品は禁止されているので、日本には、遺伝子組み換え食品はないのだと思っていた。 ところが、全く違うというのだ。
野呂さんの講演の内容から。

「世界で一番遺伝子組み換え食品を食べている私たち!」

いま、私たちの食卓には遺伝子組み換え食品が氾濫しています。調味料として欠かせない醤油、味噌、砂糖、食用油の多くが食品です。味噌や納豆には「遺伝子組み換えを使っていない」という表示ができることになっていますが、多くの加工品には表示の義務がありません。

1 醤油や味噌の多くは、輸入大豆で、しかも、油を搾った残りカスで作られています。食用油の90%は、遺伝子組み換えの大豆、なたねなどから作られています。料理研究家の秋元なほみさんは「仕事で、フライをいっぱいあげることがある。すると、アシスタントが油の匂いに負けて、気分が悪くなってしまう。品質のいいものを使うと、気分が悪くなることがない」と述べています。このことは、遺伝子組み換えとの因果関係はハッキリ示すことができませんが、搾油法の問題はあると考えられます。
国内で消費されている食用油のほとんどは「ノマルヘキサン」という薬品を使ったり搾り方をしています。これは、薬品を使って、油分を取り出し、200度まで加熱して薬品をとばすやり方です。大豆やなたね、トウモロコシなどの油はこの方法で搾油されます。この方法だと圧搾よりも効率が高いことから、ほとんどの食用油は、この方法が取られています。しかし、薬品が残留される場合もあり、食用油の多くには消泡剤や乳化剤が使われていますので、研究者の中には「食物由来の油は使わない方がいい」という方もいます。いずれにしても、油を選ぶコツは、圧搾油で高温製油していない方がいいでしょう。

2 砂糖は、65%が輸入で、アメリカ産の遺伝子組み換えビートなどから作られています。砂糖の代替品として、コーンスターチや澱粉なども使われており、これらも遺伝子組み換えです。いわゆる加工された甘味料で、お菓子やジュース類など多くの加工食品に使われています。
具体的に、コカコーラを例に見ますと、コカコーラの甘みは、ブドウ糖果糖液糖がもたらします。これらのほとんどは、遺伝子組み替えトウモロコシからつくられるコーンスターチが原料です。標準的な500mlですと、56.5g、全体の1割以上の甘味料が入っています。コーヒーなどに使うてスティックシュガーが3gですからスティックシュガー19本分にもなります。
これがアメリカで糖尿病が多い原因の一つに挙げられています。そこで、コカコーラは「ゼロ」というのが発売されました。確かに「異性化糖」(ブドウ糖=グルコースと果糖=フルクトースを主体とする液状態で、トウモロコシやジャガイモ、サツマイモを原料に作られ、価格は砂糖の7割程度で、清涼飲料やパン、缶詰、乳製品などで大量に使われています。また、低温でも甘み度が増すことから、冷菓に広く使われています。)はゼロです。しかし、人工甘味料のアスパルテームやスクラロース、アセルスファムKなどが使われています。
アルパルテームは、モンサント社が開発したもので、悩神経に影響をもたらし、頭痛、目まい、視力低下、白内障、動悸、吐き気、記憶喪失を引き起し、脳卒中や糖尿病、腎臓病、脳腫瘍をもたらすという報告も出されています。スクラロースは消化しにくい事から、下痢症状が出やすく、遺伝子を傷つける「変異原性」の疑いも出ています。アセルスファムKはインスリン分泌を促すため、糖尿病患者には要注意の人工甘味料です。

3 遺伝子組み替え食品の安全性については、事実上私たち日本人は「人体実験」の最中にあり、アメリカ農務省は「日本人が世界で一番遺伝子組み替え食品を食べている」と報告しています。
輸入トウモロコシやジャガイモを原料にしたお菓子の多くから、遺伝子組み替えが検出されています。キリシトールなども多くが遺伝子組み替えトウモロコシのしんから作られています。