公正証書の部屋

「公正証書」は、実に消費者に身近なのですが、あまり知られていません。
そこで、「公正証書」問題をみなさんと一緒に考えたいと思って、この連載を始めました。 みなさんのご意見を期待しています。

  1. 公正証書の内容は、何時、成立するの? 原稿打ち合わせ段階で成立? (01/10/2012)
  2. 日本弁護士連合会「公証人法改正の意見書」を発表 (02/28/2005)
  3. それ!本当!驚くべく公正証書の実態 (01/31/2005)
  4. 日本公証人連合会の申入れに全国銀行協会ノー! (12/29/2004)
  5. <旧商工ファンド>公正証書無断作成 裁判で認め慰謝料払う(毎日新聞) (11/26/2004)
  6. <旧商工ファンド>元社員がだましの手口 現ナマ見せ契約(毎日新聞) (11/25/2004)
  7. <旧商工ファンド>公正証書を無断作成 5年で101件(毎日新聞) (11/24/2004)
  8. シンポジウム 21世紀の公証人制度を考える −日独公証人制度を比較して− (09/28/2004)
  9. 公正証書国家賠償訴訟における国との和解や判決 (09/06/2004)
  10. ドイツ公証人から公証実務の実情を聞く! (04/05/2004)
  11. 驚くべき時代錯誤!公証人の謄本・添付書類は取りに来い! (03/04/2004)
    ┗・今回だけ特別! (03/07/2004)
  12. 商工ファンドの公正証書による給与差押えに対して国家賠償訴訟を提起! (07/09/2002)
  13. 商工ファンドによる給与に対する強制執行に対して200万円の慰謝料を認める判決出る! (03/27/2001)
  14. 日本信販公正証書国賠事件 (02/21/2000)
  15. 商工ファンド公正証書国賠事件 (02/15/2000)
  16. 新洋信販公正証書国賠事件 (02/14/2000)
  17. 北見専門店会事件 (02/09/2000)
  18. 公証制度研究会 (02/08/2000)
  19. 公証事務上の問題点 (02/07/2000)
  20. 「公証事務ハンドブック」より (02/07/2000)
  21. 「日本公証人論」より (02/03/2000)
  22. 公証制度の揺籃期 (01/31/2000)

「公正証書の部屋」連載にあたって 

 クレジット会社も、サラ金会社も、そして、日栄・商工ファンド等の中小企業金融専門ノンバンクと言われる業者も、その契約書の中に「公正証書の作成」という項目を入れています。
 契約にあたって、「印鑑登録証明書が必要です」と言われた場合に、その印鑑登録証明書が何に使われるか?といえば、それは、公正証書の作成に使われます。
 金銭に関する公正証書は、「強制執行認諾」文言が入っています。即ち、「給料の差押えや、不動産に対する競売の申立て」など強制的に裁判所の命令で、「金を支払わせる」ことができるという「力」をもっています。そのため、公正証書を作成する目的は、「予防司法」、即ち、約束どおりに金を払わないとひどい目にあいますよ、強制執行されますよということを自覚して、約束を守らせるということにあります。

 ところが、現実には、殆どの人が知らない間に、公正証書の作成の委任状に「名前」を書き、「実印」を押し、「印鑑登録証明書」を渡し、知らない間に公正証書が作成され、ある日突然、強制執行を受けるという実態にあります。
 公正証書は、実に消費者に身近なのですが、あまり知られていません。そこで、「公正証書」問題をみなさんと一緒に考えたいと思って、この連載を始めました。みなさんのご意見を期待しています。

2000年2月