破産・免責債権の取立認め支払い金額と慰謝料を認める

 旧アクタスの破産・免責債権の譲渡を受けたとして、支払い請求をして支払いを受けていた甲社に対して、支払った金額(当方主張108万円)と、慰謝料の支払いを求める訴訟を提起し(釧路地方裁判所平成13年ワ第72号損害賠償等請求事件)、登録取消しを求める行政処分の申立てをした。

 訴訟に先立って、任意に支払った金額と慰謝料(100万円)の支払いを求める書面を出したところ、甲社では、「支払ってもらった金額は64万5000円である。支払ってもらった金は返還するが、慰謝料は払えない」旨、代理人の弁護士からの申入れがあった。

 この事件では、債権譲渡がない債権で、しかも、破産・免責債権であり、かつ、時効債権の支払いを求めて、永年にわたって支払わせたということについて、裁判所がどのような判断を下すか、また、行政処分がどのようになるか、極めて重要であると考えたため、相手方代理人の申し込みによる和解はできない、訴訟を提起する旨回答し、前記訴訟の提起と、行政処分の申立てをした。

 ところが、訴訟申立て・行政処分申立て直後に、甲社から、こちらから請求した金額200万円を支払うので、和解してほしい旨の申入れがあった。書面で請求した金額の全額を支払う旨の申入れであるため、和解をするほかないこととなり、和解をし、訴訟の取下げと、行政処分の取下げをした。