ジャックスは貸金業者ではないの?

2011年09月27日

ジャックスは貸金業者ではないの?

えっ! 自動車をローンで買っただけですよ!

 Aさんの妻が、平成22年11月、妻が脳梗塞で倒れて入院した。口も聞けない状態だった。
 Aさんは、妻が倒れたことから、娘と一緒に、家の中を整理したところ、クレジットやサラ金の書類が一杯でてきた。その中に、ジャックスが、Aさんの給料が差押えされているという書類があった。
 Aさんと妻は、同じ職場に勤めていた。給料が差押えをうけていることは知らなかった。

裁判を二つも起こされていた!

 Aさんは、家にある書類をもって、弁護士に相談をした。 弁護士が、調べたら、釧路簡易裁判所と旭川簡易裁判所に二つも起こされ、それが、確定し、給料の差押えをうけているということがわかった。 弁護士は、Aさんに、裁判所の書類を受け取ったことはないかと聞かれたが全く、覚えがなかった。

裁判所の書類は、すべて、奥さんが受け取っていた!

 弁護士は、二つの裁判所の記録をコピーした。 その結果、裁判所のすべての書類は、Aさんの妻が受け取っていたことがわかった。 Aさんの妻は、裁判所の書類を、Aさんに見せなかったのだ。 ローンカードという契約についての裁判所の書類では、ジャックスは、次のような契約をしたことになっていた。

1)契約の日  平成5年8月9日
2)契約の内容
  債務者は、カードを利用して債権者から繰り返し金銭の借入れができる。
  利息          年14.40%
  遅延損害金       年21.90%
3)貸付金の総額   1,690,000円
  利息・損害金合計額  888,651円(H20.3.27)まで
  支払済みの額   1,670,034円
  残額         908,617円

 裁判で請求されているのは、次のような金額だ。

金908,617円と内金896,280円に対する平成20年3月28日から完済まで 年21.9%の割合による遅延損害金

 ジャックスマスターカードという契約についての裁判所の書類では、ジャックスは、次のような契約をしたことになっていた。

1)契約の日  平成5年8月9日
2)契約の内容
  債務者は、カードを利用して債権者から繰り返し金銭の借入れができる。
  利息          年16.80%
  遅延損害金       年21.90%
3)貸付金の総額   1,660,000円
  利息・損害金合計額  813,363円(H20.3.27)まで
  支払済みの額   1,963,487円
  残額         509,876円

 裁判で請求されているのは、次のような金額だ。

金509,876円と内金502,755円に対する平成20年3月28日から完済まで 年21.9%の割合による遅延損害金

ジャックスは、契約日が違うと言い出した?

ジャックスは、ローンカードの訴訟において、次のように言い出した。

  1. カード契約の成立時期について
    ジャックスは、ローンカード契約は、平成6年2月3日のジャックスとAさんとの電話での申込と承諾により成立した。
  2. ローンカードの受取りについて
    ジャックスは、Aさん宛に、ローンカード及びカード会員規約を郵送した。 ジャックスは、ローンカード及びカード会員規約を、何時、郵送し、誰が受け取ったのかは明らかにしていない。
  3. 契約の成立について
    ジャックスは、「オートローン等個品割賦契約を締結した顧客との間では、カード契約につき、契約書への署名・押印等を要せずに、電話による勧誘・申込み・承諾で契約を成立させ、カード及びカード会員規約を送付する扱いとしていた」と言っている。

ジャックスは貸金業者ではないの?

 ジャックスは、貸金業者であると、私は思う。 貸金業者は、貸金契約を締結するためには、平成6年当時の貸金業規制法を守った貸金業務を行わねばならない。 貸金業規制法は、貸金業務を行う業者に、次のような義務を課している。

1)貸金業者が、貸付けを行うに当たっては、次のような調査をしなければならない。

2)ジャックスは、Aさんの事件において、貸金業者としての義務を全く無視していることが明らかではないだろうか。

ジャックスは、法律を全く守らない貸金業務を行っていたのか?

  1. ジャックスは、わが国有数のクレジット会社として、きちんと法律を守った業務を行わねばならないのではないか。
  2. ジャックスは、オートローンと同じ預金口座から毎月の返済ガ行われたいたから、Aさんが、ローンカードの契約を知っていたはずであると言っている。
  3. しかし、家事一切を妻に任せている夫が、預金通帳を妻に預け、妻を信頼して、小遣いだけをもらってせっせと働いていることは、広く知られた事実である。
  4. ジャックスが、自分は、全く法律を守らず、家計を預けていたことを非難するのは、日本の代表的なクレジット会社として許されない。