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タントゥム・エルゴ 変ロ長調 K.142

〔編成〕 S, Chor, 2 tp, 2 vn, va, bs, or
〔作曲〕 1772年 ザルツブルク

聖体降福式のためのモテットで、「それゆえ、これほどの秘跡を」という意味であるが、単に「大いなる秘跡」と呼ばれることが多い。 アインシュタインにより疑作とされ、ケッヘル第3版で付録(K.Anh.186d)におかれた。 第6版では Anh.C3.04 に置かれていたが、新全集では K.197 とともに「レジナ・チェリ」K.127と同時期の真作とした。 それを裏付ける資料があるという。 したがって K.127a と改められるべきとも言われているが、異論も絶えていない。 真作説を支持するド・ニは

オーケストラの編成は大規模で(ヴィオラ付き弦楽器、トランペット、ティンパニ)、そのためにこれらの曲はおそらく、聖体の祝日《聖霊降臨後第一主日後の木曜日》に荘厳な聖体行列が行われる、巡礼指定教会のために作曲されたのではないかと思われる。 作品がともに、簡潔で親しみやすいこともそれを物語っている。 K142のほうのタントゥム・エルゴは変ロ長調で、ソプラノのソロと合唱のために書かれているが、ニ長調のK197は合唱だけのためである。 多くのモーツァルトの解説書は、これらの曲が彼にまったくふさわしくない作品だとしているが、むしろここに見られる簡潔さこそ稀にみる質の高い労作の結果なのである。
[ド・ニ] p.65
と述べている。

〔歌詞〕
  Tantum ergo sacramentum
veneremur cernui
et antiquum documentum
novo cedat ritui,
praestet fides supplementum
sensuum defectui.
Amen.
 
Genitori genitoque
laus et jubilatio
salus, honor, virtus quoque,
sit et benedictio,
procendenti ab utroque
compar sit laudatio.
Amen.
  偉大な秘跡、聖体を
つつましく崇めよう。
古い契約は終わり、
新しい儀式に道を譲った。
信仰こそが、
曇った悟性をおぎなうもの。
アーメン。
 
父と子に
讚美と歓喜
救い、誉れ、力、
そして祝福があるように。
両者から出た精霊にも、
ひとしく讚美があるように。
アーメン。
 
那須輝彦訳 CD[WPCS-4566]

〔演奏〕
CD [WPCS-4566] t=6'23
アルノルト・シェーンベルク合唱団 Arnold Schönberg Chor, アーノンクール指揮 Nikolaus Harnoncourt (cond), ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス Concentus Musicus Wien
1991年12月、ウィーン

〔動画〕

〔参考文献〕

 

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2012/09/16
Mozart con grazia