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教会ソナタ 第17番 ハ長調 K.336 (K6.336d)

  • Allegro ハ長調 2/2
〔編成〕 2 vn, bs, og
〔作曲〕 1780年3月 ザルツブルク
1780年3月


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モーツァルトの最後の教会ソナタ。 『宮廷ミサ』(K.337)のグロリアとクレドの間で演奏するためのものといわれる。 モーツァルトの教会ソナタは

二部のヴァイオリンと低音部のために書かれており、初期のものでは、オルガンは伝統的な数字付き通奏低音の演奏に限られていたが、モーツァルトの作曲家としての成長につれて、オルガンのパートも重要になってゆく。
[ド・ニ] p.131
前曲 K.329 で楽器編成が大規模であったものが、ここにきて再び「二部のヴァイオリンと低音部」の編成に戻った。 しかしヴァイオリンは後退し、むしろオルガン協奏曲とも言える。 もちろんオルガン演奏はモーツァルト自身によるものであろう。 ただしアインシュタインは「オルガン演奏」には異論を唱え、
モーツァルトのこの最後の教会ソナタは、ピアノと小弦楽オーケストラのためのコンチェルト楽章である。 ピアノであってオルガンではない。 オルガンのためだとしたら様式がぜんぜん不適当だったろう。 演奏技巧を示すカデンツァの機会も決して欠けていない。 楽曲全体が諸方式の展開、糸(フィロ)であるが、その秩序は王者のような、やはり典型的にハ長調的と言いたいような冒頭のモティーフから、開花してゆくかのように生じてゆく。 つまり経過句、アルペジオ、トリルなど、ブッフォ的な器楽曲のモティーフのいっさいの貯えが披瀝されるのである。 たしかにモーツァルトはこれを書くのに一時間とかからなかったであろう。 彼は再現部で少しばかり自分自身の道を行かないではいられなかったにしても、これを書くときに、なんらの功名心も持たなかった。 このささいな曲こそは、まぎれもないモーツァルトであって、当時の他の音楽家のものとすることはできない。
[アインシュタイン] p.365
と言っている。 そして、この曲がオルガンによって演奏されたとき、非常に奇妙に聴こえたに違いないとさえ言っている。 ド・ニも同じ見解のようである。
K336/336dのソナタなどはまったくピアノ・コンチェルトの第一楽章そのものであり、即興のカデンツァの指定までついているのである。
[ド・ニ] p.131

〔演奏〕
CD [harmonia mundi HMC 901137] t=4'52
ロンドン・バロック
1982年7月
CD [SABAM ADDA 148009-AD184] t=4'24
Jerzy Salwarowski (cond), Orchester der philharmonie Pommern
1989年2月
CD [hyperion CDA66377] t=3'59
The Classical Orchestra of the King's Consort
1989年

〔動画〕

〔参考文献〕


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2019/03/10
Mozart con grazia