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ソナタ ヘ長調 K.13

  1. Allegro ヘ長調 2/4 二部形式
  2. Andante ヘ短調 2/2 二部形式
  3. Menuetto ヘ長調
〔編成〕 p, vn (またはfl), vc (ad lib.)
〔作曲〕 1764年2〜9月 パリ、ロンドン

1763年6月9日から1766年11月29日までの約3年半に及ぶ、モーツァルト一家の西方への大旅行中、ロンドンで作曲された6曲からなる「ヴァイオリンまたはフルート(およびチェロ)の伴奏で演奏できるクラヴサンのためのソナタ」がある。 作曲の目的は(当時20歳の)英王妃シャーロット(Charlotte Sophie, 1744-1818)に献呈するためであり、1765年1月に「作品3」として出版された。 これら6曲(変ロ長調 K.10、ト長調 K.11、イ長調 K.12、ヘ長調 K.13、ハ長調 K.14、変ロ長調 K.15 )は「ロンドン・ソナタ」と呼ばれ、この曲はその第4番。

モーツァルトはバッキンガム宮殿に1764年の4月と5月の二度訪問し、1760年に即位した国王ジョージ三世(1728-1820)に拝謁している。 そこではクリスティアン・バッハ(当時29歳)が王妃シャーロットの音楽教師をつとめていた。 モーツァルトは神童ぶりを発揮して一堂を驚愕させつつ、クリスティアン・バッハの作品を貪欲に吸収していった。
早くも8才にしてモーツァルトはこの作品から後世の我々を魅了してやまないスタイルを発揮している。 それは中間におかれた短調楽章のことで、その部分と対面したとき我々は魂の深いところで揺さぶられ、身じろぎできなくなるのである。 その第2楽章のテーマはのちに25歳のときの変ホ長調ソナタ(K.380 / 374f)の同じ中間楽章に現われ、そこではト短調でしみじみと歌われる。

これら6曲はケッヘル旧全集から第6版まで「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」とされていたが、新全集では「ピアノ三重奏曲」と位置づけられている。 したがって、この作品は「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第8番」または「ピアノ三重奏曲第4番」ということになる。

〔演奏〕
CD [POCA-2064] t=9'17
デーリング Waldemar Doeling (hc), ツェラー Karlheinz Zoeller (fl), ベトヒャー Wolfgang Boettcher (vc)
1972年、ベルリン
CD [PHILIPS PHCP-9081-2] t=7'33
ヴェルレ (hc), プーレ (vn)
1974-75年
CD [EMI VD 77600] t=10'28
モーツァルト・トリオ(ピアノ三重奏)
1979年

〔動画〕

 

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2012/10/07
Mozart con grazia