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レチタティーヴォ「幸せの影よ」

ロンド風アリア「私はおまえを残して行く」 K.255

Recitative "Ombra felice" and aria (rondo) "Io ti lascio, e questo addio." for alto
〔編成〕 2 ob, 2 hr, 2 vn, va, vc, bs
〔作曲〕 1776年9月 ザルツブルク
1776年9月






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モーツァルトが残した唯一のアルトのための曲で、バイエルン宮廷のカストラート歌手フォルティーニ(Francesco Fortini)のために書かれた。 彼はイタリア人のピエトロ・ローザ(Pietro Rosa)一座「カーポ・コミコ」が1776年8月25日から10月6日にザルツブルクで来演した折に作曲依頼されたものらしい。 歌詞はガメッラのオペラ・セリア『アルサーチェ』(1775年パドヴァで上演された)の第2幕第8場で若い将軍アルサーチェが、王メドンテの愛を拒んだため牢に幽門され死を待つ恋人セレーネに別れを告げながら、再会を願う不安な心情を歌うというもので、本来はオペラ・セリアに属するものである。 ローザ一座はオペラ・ブッファを専門とする劇団であり、カストラートがこのようなアリア・セリアを喜劇的なオペラで歌うのはきわめて異例なことなので、劇とは独立したコンサート・アリアとして使われたと考えられている。 この曲を作るにあたってモーツァルトはクリスティアン・バッハを手本にしたという。

長い、はなはだ劇的な伴奏付レチタティーヴォに歌唱ロンドがつづくが、モーツァルトはそのテクストと構造を、敬愛するヨーハン・クリスティアーン・バッハから取っている。 バッハはソプラノ、オブリガート・オーボエおよびオブリガート・ピアノのために、無上の旋律的光沢と巧緻な仕上げを持つ一つのコンチェルト歌曲を書いている(1774年)。
[アインシュタイン] p.490
のちにウィーンに定住し、さかんに演奏会を開いていたモーツァルトはレパートリーを増やすために、ザルツブルクの父への手紙(1783年4月12日)でこの曲について次のように書いている。
今度なにか送るつてががありましたら、(ザルツブルクでイタリア一座のカストラートのためにぼくが作曲した)アルトのためのロンドーと、チェッカレッリのためにヴィーンで書いたロンドーも一緒に送ってください。
[書簡全集 V] p.359
ここで「アルトのためのロンドー das Rondeau für die Alt Stimme」というのがこの曲であり、また「チェッカレッリのロンドー」とは『天が私にあなたを返して下さるとき』(K.374)である。

ガメッラ(Giovanni di Gamerra, 1743-1803)はリヴォルノに生まれ、ピサで聖職についたのち、ミラノで文筆家として多くのメロドラマを残した。 1771年から1775年にミラノ・スカラ座の劇場詩人の地位にあり、その間にモーツァルトの『ルチオ・シラ』(K.135)の台本を書いている。 その後ウィーン、ナポリ、ピサと渡り歩いたのち、1793年から1801年までウィーンの宮廷詩人として採用されていた。 また、モーツァルトの死後、『魔笛』の台本をイタリア語に訳し、それが1794年謝肉祭にプラハで上演されてもいる。 1803年にヴィチェンツァで死去。

〔歌詞〕
Io ti lascio, questo addio,
se sia l'ultimo non so.
Ah, chi sa, bell'idol mio,
se mai piu ti rivedero.
Vengo, oh ciel! deh lascia oh pene!
Per te sol, mio ben, pavento,
il piu barbaro tormento,
qiusti dei, chi mai provo!
あなたを残して行く、この別れが
最後となるのか、私は知らない
ああ、だれが知ろう、いとしい人よ
私は再びあなたに会えるのか
私は行く、ああ、あの人は残る、この辛さ!
あなたのことだけが心配だ
これ以上の酷い苦しみを
ああ神よ、だれが味わったことか
(対訳:石井 宏)
CD [RCA BVCC-715] から

〔演奏〕
CD [RCA BVCC-715] t=7'28
シュトゥッツマン Nathalie Stutzmann (contralto), スピヴァコフ指揮 Vladimir Spivakov (cond), モスクワ・ヴィルトーゾ管弦楽団 Moscow Virtuosi
1994年7月、ノイマルクト

〔動画〕
[http://www.youtube.com/watch?v=9JAWUcpA4t8] t=7'46
Antonio Giovannini (countertenor), Francesco Quattrocchi (cond)
[http://www.youtube.com/watch?v=-gv2mcoo5Gk] t=8'23
Teresa Berganza (MS), Wiener Kammerorchester, György Fischer (cond)

〔参考文献〕

 

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2012/04/22
Mozart con grazia