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アリア「従いかしこみて」 K.210

Aria for tenor "Con ossequio, con rispetto"
〔編成〕 T, 2 ob, 2 hr, 2 vn, 2 va, vc, bs
〔作曲〕 1775年5月 ザルツブルク
1775年5月
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この頃、イタリアの旅回りのオペラ劇団がザルツブルクで公演されたとき、モーツァルトは挿入曲をいくつか作っている。 それは劇団員のためか、あるいは劇団と共演する地元の歌手のために書かれたものであり、

がある。 その中で、この曲はアリア「運命は恋する者に」(K.209)とともに、ザルツブルクで上演されたオペラ・ブッファ(ペトロセリーニ詞、ピッチンニ作曲による『うかつ者、またの名、幸運な賭博師 L'Astratto, ovvero Il giocatore fortunate』)に挿入するために作曲されたともいわれるが、確かなことはわからない。 作詞者は不明である。 アインシュタインによれば、
どんなオペラに挿入されたのかわからない。 この二曲ともに、一人の《優しい若いテノール》、快活な恋人役によって歌われるが、この役は明らかに、勢力のある老いた道化役パンタローネの競争者である。 最初の曲で、彼は恋における計画的な無鉄砲さの賛美を歌う。 次の曲では、滑稽な傍白の箇所をまじえながら、皮肉たっぷりにあの老いた驢馬にお世辞を使う。 早くもこの二曲のアリアにおいて、生まれながらのブッフォ作者であるモーツァルトが、音楽的にのみならず内面的にも、オペラ・セリアよりオペラ・ブッファにはるかに大きな関心を持っていることが明らかになる。 また、オペラ・ブッファの未来のジャンルとしての優越性が明らかに示される。
[アインシュタイン] pp.487-488

この曲は、強い者に平身低頭しながら、内心は馬鹿にして茶化す内容になっていて、「わが愛しき妻クラリーチェ」(K.256)と同様に、向こう見ずなカピターノ(隊長)ファッチェンダが医者に変装し、テスタ・セッカ博士と名乗って、裕福な地主ドン・ティモテオ相手にしゃべりまくるものである。

〔歌詞〕
Con ossequio, con rispetto
Io m'inchino e mi profondo
A un sapiente si perfetto,
Che l'ugual non v'e nel mondo.
E l'eguale non verrà.
平身低頭敬意をこめて
私は深くおじぎをする。
この世にまたとないこの人に
何という高慢な
無知な、野卑な人だろう。

〔演奏〕
CD [Brilliant Classics 93408/3] t=2'57
Marcel Reijans (T), Wilhelm Keitel (cond), European Chamber Orchestra
2002年6月、ドイツ、バイロイト劇場

〔動画〕

〔参考文献〕


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2017/06/25
Mozart con grazia