Mozart con grazia > カンタータフリーメーソンのための曲 >
17
age
61
5
62
6
63
7
64
8
65
9
66
10
67
11
68
12
69
13
70
14
71
15
72
16
73
17
74
18
75
19
76
20
77
21
78
22
79
23
80
24
81
25
82
26
83
27
84
28
85
29

86
30
87
31
88
32
89
33
90
34
91
35
92

カンタータ「宇宙の霊なる君」(未完) K.429 (468a)

Cantata "Dir, Seele des Weltalls" (fragment)
  1. 合唱部 Allegro moderato 変ホ長調
  2. アリア Andante con moto 変ロ長調
〔編成〕 T, 男性合唱 (TB)、オーケストラ
〔作曲〕 1785年〜91年? ウィーン

タイトル訳について、[事典]では「汝、宇宙の魂よ」であり、[全作品事典]では「汝に、宇宙の魂よ」であるが、ここでは長年上記のようにしてきたので、敢えてこのままに残した。 悪しからず。

ハシュカ(Lorenz Leopold Haschka, 1749-1827)の詩による未完のカンタータ。 残されているのは上の2曲のほか、第3曲の17小節まで。 モーツァルトはフリーメーソンの儀式のためにいくつかの曲を書き、みずからもテノール部を歌っていた。 この曲も結社のために必要があって書いたのだろうが、しかし成立については不明であり、また作曲が中断された理由もわからない。 自身がフリーメーソンであり、フリーメーソン音楽の研究で著名なロジェ・コットは「夏至祭り、いわゆる聖ヨハネの祝日」を祝って書かれたと言っている。

変ホ長調の3つのフラットは結社の儀式で特別な意味をもつことから、第1曲はとりわけフリーメーソン的であるとみなされ、変ホ長調のジングシュピール『魔笛』(K.620)を先どりしているともいわれる。 変ホ長調は、シャイエによれば、『魔笛』の序曲(およびオペラ全体)を支配している入信式の調性であるという。

ケッヘル第3版から第5版まで1783年作 K.420a とされていたが、第6版から K.468a、すなわち1785年3月26日、父レオポルトがフリーメーソンの第2位階に昇格するのを祝うために作曲した歌曲「結社員の道」 K.468 の直後に位置づけられている。 シュタドラーが補作し、2種類の版

  1. 男性合唱、ソプラノ独唱、ピアノ伴奏
  2. 4声合唱、ソプラノ独唱、オーケストラ
が残る。

〔歌詞〕
I. CHORUS
Dir, Seele des Weltalls, o Sonne,
sei heut'
das erste der festlichen Lieder
gewiht!
O Mächtige, Mächtige ohne dich
leben wir nicht;
. . .
 
II. ARIA (tenor)
Dir danken wir die Freude
dass wir im Frühlingskleide
die Erde wieder seh'n,
dass laue Zephiretten
aus süssen Blumenketten
uns Duft entgegen weh'n
. . .
第1曲 合唱
宇宙の霊なる君、おお太陽よ、
今日この日、
われらが祝歌の第一番を
君に捧げよう!
おお、強き者、君なくしては、
ぼくらは生きることができない。
・・中略・・
 
第2曲 アリア(テノール)
ぼくらは君に感謝を捧げよう
地上が春の衣に包まれるのを
ぼくらが再び見ることのできる喜びを!
甘い花の群から
そよ吹く風に乗って
香りの運ばれてくるうれしさを!
・・以下略・・
 
石井宏訳 CD[KING 250E 1217]

〔演奏〕
CD [KING 250E 1217] t=7'58
クレン (T), エディンバラ音楽祭合唱団, ケルテス指揮ロンドン交響楽団
1968年、ロンドン
CD [UCCP-4061/70] t=7'27
シュライアー (T), ライプツィヒ放送男声合唱団, シュライアー指揮ドレスデン国立管弦楽団
1988ー89年、ドレスデン

〔動画〕

 

〔参考文献〕

 

Home K.1- K.100- K.200- K.300- K.400- K.500- K.600- App.K Catalog

2013/04/21
Mozart con grazia