| Mozart con grazia > ヴァイオリン・ソナタ > 第43番 ヘ長調 |
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K.547 ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第43番 ヘ長調
■作曲 1788年7月10日 ウィーン |
最後のヴァイオリン・ソナタ。 自作目録には「ヴァイオリンを伴う初心者用のクラヴィアのためのソナチネ」とあるが、ピアノ・ソナタK.545と同じく、皮肉なことに高度な演奏技術と表現力が要求され、初心者には難しい。 自筆譜は不明。 姉ナンネルに送ったのかもしれない。
第3楽章(その第4変奏をカットして)をモーツァルト自身がピアノ・ソナタに改編し、それが別の作品「K.54 (547b)」としてみなされている。 さらに、他楽章のピアノ・ソナタ編曲版もあり、最初から「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」として作曲されたものかどうか疑われていた。 たとえば、アインシュタインは
少なくとも2つの楽章、アレグロと変奏曲は、もとはたしかにピアノ独奏用のものであった。 なぜなら、ここではヴァイオリンはほとんど《交替》の役割を果たしていないからである。 ただ第一楽章アンダンテ・カンタービレだけが、短いにもかかわらず純正な、コンチェルト的な楽章で、技術と楽想のなかにユーモアをたたえている。 ところが、つづく2つの楽章では《初心者》のことがほとんど考慮されていない (ことに、二、三の変奏曲はモーツァルトの《最後の様式》で作られた傑作に加えられる。 これらの変奏曲のうちの最もすばらしい短調のものは、ピアノの楽譜にしか見いだされない) このことは、ピアノ楽譜がこの作品全体の本来の形だったことの、もう一つの証拠となる。 この変奏曲はそれ自体としてきわめて完璧なので、ただ伴奏するだけのヴァイオリン・パートをもつけ加えることができなかったのである。と主張していたが、現在は、最初から「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」として作曲されたものと結論づけられている。浅井真男訳「その人間と作品」白水社 pp.354-355
■演奏
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CD[東芝EMI TOCE-6725-30] t=17'47 クラウス (p), ボスコフスキー (vn) mono |
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CD[ポリドール LONDON POCL-2084/7] t=18'59 ルプー (p), ゴールドベルク (vn) 1974年、ロンドン |
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CD[キング KKCC-296] t=20'45 ヴェッセリノーヴァ (fp), バンキーニ (vn) 1993年11月 ※バンキーニは1780年クレモナ製のバロック・ヴァイオリンで、ヴェッセリノーヴァはシュタイン・モデルのケレコム製フォルテピアノで演奏 |
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CD[SONY SRCR 1789] t=19'02 ブロンフマン (p), スターン (vn) 1994年2月、アメリカ、カリフォルニア |
K.54 (547b) アレグレットの主題による6つのピアノ変奏曲■作曲 1788年7月10日以後 ウィーン |
K.547第3楽章「主題と6つの変奏」のピアノ・パートとまったく同じであり、そのつもりで作曲したものの第4変奏をカットしてピアノ・ソナタ(主題と5つの変奏曲)に改編した。 したがって、この曲の成立時期は K.547の後、すなわち 1788年7月10日以後ということになる。 ウィーンのホフマイスターから1788年に出版されたが、その後1795年にアルタリアから出版されたときに、誰かが第4変奏を追加して元の6つの変奏曲にした。
ケッヘル初版ではK.54, 第2版ではK.Anh.138a, そして第3版ではK.Anh.135と合せて一つの作品K.547a(の一部、第3楽章)となり、さらに第6版からは再び切り離され、単独のソナタとして位置づけられている。 ただし、番号は上記のように成立時期を考えると初版の番号にはならず、K.547のあとの K.547bとなる。
■演奏
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CD[EMI TOCE-11557] t=3'34 ギーゼキング (p) 1953年 |
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CD[TOCE-7514-16] t=7'17 バレンボイム (p) 1991年, 6変奏で |
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CD[NAXOS 8.550611] t=7'29 ニコロージ (p) 1991年 |
K.547a(ケッヘル第3版) ピアノ・ソナタ ヘ長調
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3つの楽章ともモーツァルトの別の作品からの編曲であり、第1楽章はK.547の第2楽章をピアノ独奏に、第2楽章はK.545の第3楽章(ハ長調)を移調し、第3楽章はK.547の第3楽章である。 それら3つの楽章から成る一つの作品としてここに示すのはケッヘル第3版(アインシュタイン)のものである。 現在(新全集)は偽作とみなされ、真正のピアノ・ソナタではないとされている。
「モーツァルト事典」(海老沢・吉田監修、東京書籍)によると、1799年ライプツィヒのブライトコップから出版されたとき、「第1・第2楽章」と「第3楽章」とが別のものと扱われていた。
そして、ケッヒェル初版(1862年)では前者を「K.Anh.135」とし、後者を「K.54」としていた。
次の第2版では後者は「K.Anh.138a」とされ、付録にまわされていたが、
第3版(1937年)でアインシュタインは一つにまとめ、3楽章から成るK.547aとし、1788年6月26日以降ウィーンでの作と推測した。
しかし1959年に新説(マルグレ)が現れ、偽作とされるようになった。
第6版では再び2つに分けられ、前者だけがK.547a、後者はK.547bと切り離されたものの、付録扱いにはなっていなかった。
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