Mozart con grazia > 自動オルガンのための曲 > アンダンテ
17
age
61
5
62
6
63
7
64
8
65
9
66
10
67
11
68
12
69
13
70
14
71
15
72
16
73
17
74
18
75
19
76
20
77
21
78
22
79
23
80
24
81
25
82
26
83
27
84
28
85
29
86
30
87
31
88
32
89
33
90
34
91
35

92

小さな自動オルガンのためのアンダンテ K.616

Andante for organ in F
    Andante ヘ長調
作曲 1791年5月4日 ウィーン

自作全作品目録では「小オルガンのなかの円筒用アンダンテ Ein Andante fur eine Walze in einer kleine Orgel (an andante for a cylinder in a small organ)」というタイトル。 当時、ヨーゼフ・ダイム・フォン・シュトリテッツ伯爵 Joseph Nepomuk Franz de Paula Graf Deym von Stritetz の「ミュラー芸術館」という蝋人形館に設置された時計仕掛けの自動オルガン用に、モーツァルトは

の3曲を作ったらしい。ダイム・フォン・シュトリテッツ伯爵は1780年、ミュラー Muller と名前を変えて(決闘をしたことで軍から除隊されたので)ウィーンに移住し、大小さまざまなオルゴール類を集めた「ミュラー芸術館」を作って生計をたてていた。 そしてさらにお客を呼び込むために、1790年7月14日に世を去った元帥フォン・ロウドン男爵 Gideon Freiherr von Laudon (Loudon) の蝋人形を飾った霊廟を作った。 当時の新聞広告(1791年3月)によると「朝8時から夜10時まで観覧でき、時報とともに葬送音楽が鳴り響く」ことになっていて、曲は毎週変えられていた。 そのような作曲はモーツァルトにとって必ずしもやりがいのある仕事ではなかったが、貧困にあえいでいた最晩年の彼には貴重な収入源となった。

なお、その芸術館はヒンメルプフォルトガッセの建築師ヨゼフ・ゲルル Joseph Gerl の住居にあり、モーツァルトの最後の住居と近い距離にある。 アルベルティーナ美術館にはロウドン元帥の霊廟を描いた銅板画が残されているという。 また、その芸術館のオルゴール類は、エステルハージ侯に仕えていたプリミティウス・ニーメッツ神父(彼はヨゼフ・ハイドンの友人であり弟子でもあった)によって製作されたものだという。

自筆譜はスウェーデンのウプサラ大学所蔵という。

ミュラーの自動オルガンで演奏させるものとして作ったが、1791年にウィーンのアルタリアから「クラヴィアのためのロンド」として出版された。 ただし、アインシュタインは次のように評している。(浅井真男訳「その人間と作品」 白水車 p.366)

ロンド形式のヘ長調アンダンテ《小時計仕掛オルガンのための》作品は三段の楽譜に、三段ともソプラノ記号で書かれているが、 小さなメカニックな流暢さを含んでいる。これがピアノ用であったら、モーツァルトは全然別の作り方をしたであろう。 これは実際魔法の音楽時計のための小品であって、妖精のような童話のお姫さまのダンスに伴奏する音楽である。
ここで「メカニック」という言葉の意味については、同書 p.364〜を参照。

演奏(オルガン)
CD [TELDEC K37Y 10184] t=7'17
タヘッツィ Herbert Tachezi
演奏時期不明
ウィーン Piaristen教会にある Basilika Maria Treu のオルガン(1800年頃)で演奏。
CD [クラウン Novalis CRCB-3013] t=7'24
ハーゼルベック Martin Haselboeck
1989年9月、オーストリアのブリクセン大聖堂のオルガンで演奏。
※ ブリクセン大聖堂のオルガンは1980年、ヨハン・ピルナーによって1758年当時のように修復されたという。
CD [ポリドール POCL-1559] t=7'11
トロッター Thomas Trotter
1993年11月、オランダ Farmsum の Nederlandse Hervormde 教会にあるニコラウス・ローマンのオルガン(1828年)で演奏。

演奏(オルガン以外)
CD [EMI TOCE-11559] t=6'03
ギーゼキング Walter Gieseking (p)
1953年4月
CD [ポリドール F32L-20266]=[POCL-3254] t=7'37
シフ Andras Schiff (p)
1986年2月、ウィーン・コンツェルトハウス
CD [ORFEO C239-911A] t=7'38
ウィーン・フルート奏団
1990年
CD [SONY CSCR 8360] t=6'10
御喜美江 Mie Miki (classic accordion)
1990年9月、カザルス・ホール
CD [SONY SK 47230] t=4'17
ランパル Jean-Pierre Rampal (fl), ピエルロ Pierre Pierlot (ob), パスキエ Bruno Pasquier (va), ピドゥー Roland Pidoux (vc)
1990年11月、パリ Salle Adyar
※ Walter Goehr 編曲
CD [KKCC-2304] t=5'50
ベルリン・フィル木管五重奏団 Berlin Philharmonic Wind Quintet / ハーゼル Michael Hasel (fl), ヴィットマン Andreas Wittmann (ob, ehr), ザイフェルト Walther Seyfarth (cl, basset-hr), マクウィリアム Fergus McWilliam (hr), トローク Henning Trog (fg)
2000年2月、ベルリン・フィルハーモニー・カンマームジーク・ザール
※ ハーゼルによる木管五重奏編曲版
CD [Camerata CAMP-8013] t=5'59
アンサンブル・ウィーン=ベルリン Ensemble Wien-Berlin / シュルツ Wolfgang Schulz (fl), シェレンベルガー Hansjoerg Schellenberger (ob), トイブル Norbert Taeubl (cl), トゥルコヴィッチ Milan Turkovic (fg), ドール Stefan Dohr (hr)
2001年、ゼンダー・フライス・ベルリンで録音。
※ シェレンベルガー(Hansjoerg Schellenberger)編曲

 


Home K.1- K.100- K.200- K.300- K.400- K.500- K.600- App.K Catalog

 
2003/05/25
Mozart con grazia