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聖母マリアのための奉献歌「創造主の御母よ」 K.277 (272a)

〔編成〕 S, A, T, SATB, 3 tb, 2 vn, bs, og
〔作曲〕 1777年夏か秋 ザルツブルク

ヘ長調、ソナタ風の三部形式。 自筆譜は不明。 ミサ曲 K.275 と昇階誦 K.273 との一連の作と見られ、したがってパリ旅行前の奉納作品であろう。 そのパリ旅行とは、母と二人で就職活動のためパリを目指してこの年の9月23日にザルツブルクを出発したものである。 その途中、マンハイム滞在中の息子に父レオポルトは、1777年11月29日にザルツブルクの合唱隊員を採用するためのオーディションがあったことを伝え、7人の応募者があったこと、課題曲の一つにこの曲が(たぶん)出されたことを書いている。
1777年11月





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1777年12月1日、ザルツブルクの父から
全員一致で、合唱隊のゼーロースの息子が一番でした。 この男は課題をミスなくやりましたが、ほかの連中はみんな、多かれ少なかれ間違いを冒し、多くの者はほとんどまったく合っていませんでした。 対位法的な歌では、私はおまえのヘ調の『うるわしの購い主の御母 Alma Redemptoris Mater』を出しました。 ゼーロースはこれをかなり綺麗に歌った。
[書簡全集 III] p.306
アインシュタインはミサ曲変ロ長調 K.275 との強い関連を次のように述べている。
様式から見て、それはたしかにこのミサ曲に属している。 同じ編成、全く抒情的に、またほとんどつねにホモフォニー的に進行する独唱とトゥッティは、ミサ曲自体のように単純で情がこもっている。
[アインシュタイン]
モーツァルトは自分の将来にかかわる大旅行の無事を祈願して、次の3つの教会音楽を書いたというのが定説になっている。 この奉献歌の歌詞は公式の典礼用テキストではなく、聖書に題材をとった以下のようなものである。

〔歌詞〕
Alma Dei creatoris
sedet rei peccatoris
mater clementissima.
Tu fac clemens quod rogamus
fortes ad certamina.
  うるわしの創造主なる神の御母は
罪深い人の
いとも慈悲深い御母として座したまう。
迷いやすき我らのために、汝の慈悲のうちに
我らの求めることを為したまえ。

朝川直樹訳 CD[TELDEC WPCS-4459]

〔演奏〕
CD [PHILIPS 422 753-2] t=5'56
ラインハルトキス Ursula Reinhardt-Kiss (S), ブルマイスター Annelies Burmeiste (A), ビュッフナー Eberhard Buchner (T), 他
1974年11月、ライプツィヒ
CD [UCCP-4078] t=5'56
※上と同じ
CD [AUDIOPHILE CLASSICS APC-101.048] t=4'28
Dita Paegle (S), Antra Bigaca (A), Martins Klisans (T), Sigvard Klava (cond)
1983年
CD [TELDEC WPCS-4459] t=5'46
マルジョーノ Charlotte Margiono (S), フォン・マグヌス Elisabeth von Magnus (A), プレガルディエン Christoph Pregardien (T), アーノンクール指揮 Nikolaus Harnoncourt (cond)
1991年12月、ウィーン

〔動画〕

〔参考文献〕


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2016/04/03
Mozart con grazia