| Mozart con grazia > 三重奏曲 > 第6番ハ長調 | 2008/02/11 |
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自作目録に上記の日付で書き込まれている。 作曲の動機は分からないが、プフベルクのために書かれたものと思われる。 ピアノがリードする曲の運びは変わらないが、チェロはピアノの低音の補強から離れ、2つの弦がそれぞれピアノと協奏するようになる。 特に第2楽章でチェロが歌う副主題は美しく、演奏者は大満足するであろう。 しかし、この曲に対するアインシュタインの評価は手厳しく、
モーツァルトのピアノ三重奏曲の最後の二曲は、残念ながらもはやこのような高みを維持していない。といい、2年前の「ケーゲルシュタット K.498」に対しては「音楽が与えうる形式感情の終局のものが、ここでついに発言されているのである」と絶賛し、また、続くピアノ三重奏曲「変ロ長調 K.502」と「ホ長調 K.542」に対しては淺井真男訳「その人間と作品」白水社 p.359
ピアノ三重奏曲の枠内で表現すべきいっさいをコンチェルト風に表現している。 変ロ長調とホ長調のいずれをすぐれているとみなすかは、永久に決定しがたいと言える。と高く評価しているのに対して、最後の二曲は(K.548、K.564)はまったく平凡な作品と酷評している。 さらに念を押して、この曲に対して
血の気のうすい先駆者のような感じを与える。 これは古典的巨匠の作品であるが、三つの三重奏曲の傑作のような案出の『活気』を持たないし、また主題の密度もない。 ただアンダンテ・カンタービレだけが、その柔和な宗教性において無限に感動的なものを持っているばかりである。とまで言い、モーツァルトのような巨匠が書き残したことを残念がっている。 「血の気のうすい先駆者」とは同じハ長調で書かれ、8月10日に自筆目録に載せられた「交響曲第41番ジュピター K.551」の直前に位置することを意識したものである。 かつてはこのように、アインシュタインでさえも当惑を隠せないでいたが、モーツァルトの円熟期の頂点ともいわれる1788年の作品群を「自作目録」でながめると、オカールが同書 p.360
堂々としたものと小規模なもの、悲劇的なものとギャラントなもの、このような一連の異質な作品を前にすると、誰しも当惑せざるをえない。 「やさしいソナチネ」(K.545)が恐るべきハ短調の前奏曲と同じ日に書かれているとは!と言うことがよくわかる。 「これらの明るい作品にみられる透明で、浄化された、輝かしい性格は、すでに最後のモーツァルトなのである」と見るオカールは、また、西永良成訳「モーツァルト」白水社 p.145
このことは不当にも1786年のものよりも劣ったものとされている、K542、K548の二つのピアノ三重奏曲にはっきりと現れている。 K545のソナータが「やさしい」のはただ名称だけのことである。 音の素材が薄手の陶器のようにもろくみえるこの小品の透明さを表現できるのは、きわめて偉大なピアニストだけなのだ・・・。と説明している。 モーツァルトの矛盾した二面性(たとえば、バルトの言葉「陽光と嵐、昼と夜、その両面をともに具えている」など)を理解すれば、この曲について「血の気のうすい」面だけでない、繊細で豊かな叙情的な面が見えてくる。 この曲は「ホ長調 K.542」と「変ロ長調 K.502」と合わせて「作品15」として1788年にウィーンのアルタリア社から出版された。同書 pp.145-146
■演奏
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CD[EMI CHS 7697962] t=20'13 クラウス (p), ボスコフスキ (vn), ヒューブナー (vc) 1954年、ウィーン楽友協会ホール |
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CD[ミュージック東京 NSC173] t=28'36 ニコルソン (fp), ハジェット (vn), メイソン (vc) 1983年7月 ※フォルテピアノは1797年頃ウィーンのシャンツ製、ヴァイオリンはストラディヴァリウスのレプリカ(ロス製1977)、チェロ同(1979) |
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CD[TKCC-15110] t=17'17 ズスケ (vn), オルベルツ (p), プフェンダー (vc) 1988-89年 |
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CD[ミュージック東京 NSC207] t=19'37 カイト (fp), マッキントッシュ (vn), コンバーティ (vc) 1990年頃? |
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