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ヘンデルのオラトリオ「アキスとガラティア」の編曲 K.566■編成 S, 2 T, Bs, Chor, fl, 2 ob, 2 hr, 2 fg, 2 vn, va, bs■作曲 1788年11月 ウィーン |
1780年代、ウィーン宮廷図書館長スヴィーテン男爵(1788年当時58歳)は私設の音楽サークル「音楽愛好家協会 Gesellschaft der Associierten」を開いていた。 彼自身も作曲し習作を残しているが、何よりもその音楽サークルにモーツァルトを招いたことと、私蔵する豊富な楽譜文献(特にバッハやヘンデルのもの)をモーツァルトに触れる機会を与えたことで有名である。
(1782年4月10日、父への手紙)そうした体験からモーツァルトは大きな影響を受けたこともよく知られている。
ぼくは毎日曜日の12時に、スヴィーテン男爵のところへ行きますが、そこではヘンデルとバッハ以外のものは何も演奏されません。 ぼくは今、バッハのフーガの蒐集をしています。 ゼバスティアンのだけではなくエマーヌエルやフリーデマン・バッハのも。 それからヘンデルのも。柴田治三郎編訳「モーツァルトの手紙(下)」岩波文庫 p.54
(1782年4月20日、姉への手紙)後の「ウィーン楽友協会」の前身に当るスヴィーテン男爵のサークルは会員(ほとんどがフリーメーソンだったという)の邸宅を会場にして定期的に演奏会を催していた。 そこでは彼がイギリス滞在中に知ってから傾倒するようになったヘンデルの作品がよく採り上げられていて、シュタルツァー(1788年当時62歳)が編曲と演奏会での指揮を任されていた。 そのシュタルツァーが1787年2月に世を去ってから、若いモーツァルトが編曲と指揮を担当するようになり、スヴィーテンの依頼によってヘンデルの編曲
このフーガ(K.394)が生まれた原因は、実はぼくの愛するコンスタンツェなのです。 ぼくが毎日曜日に行っているファン・スヴィーテン男爵が、ヘンデルとゼバスティアン・バッハの全作品を(ぼくがそれをひと通り男爵に弾いて聴かせた後で)ぼくにうちへ持って帰らせました。 コンスタンツェがそのフーガを聴くと、すっかりそれの虜になってしまい・・ (以下略)同書 p.55
1788年11月末(あるいは12月始め)に宮廷料理長イグナーツ・ヤーン(当時44歳)が所有するレストラン(100人以上収容できるホール)で初演された。 そのときはモーツァルトの指揮で、ソプラノがカタリーナ・カヴァリエリ(「後宮」で最初のコンスタンツェ役、当時28歳)、テノールがアダムベルガー(ベルモンテ役、当時45歳)、バスがトビアス・グズールという当時有名な歌手で演じられた。 さらに12月30日にはエステルハージー邸で再演され、スヴィーテン男爵が指揮をし、アロイジア・ランゲ、アダムベルガー、イグナーツ・ザールが歌ったことが知られている。
蛇足ながら、Acis は「アキス」以外に「アシス」または「アツィス」と表記されることもある。
■演奏
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CD [POCL-1227-8] t=95'50 ドーソン Lynne Dawson (Galatea, S), エインスリー John Mark Ainsley (Acis, T), デア・メール Nico van der Meel (Damon, T), ジョージ Michael George (Polyphem, Bs), ホグウッド指揮 Christopher Hogwood (cond), ヘンデル&ハイドン・ソサエティ Handel & Haydn Society 1990年 ※ヤーンの記した当時のウィーンの劇場オーケストラの楽器編成。ランドン解説。 |
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CD [POCA-1059-60] t=103'36 ボニー Barbara Bonney (Galatea, S), マクダゴール Jamie McDougall (Acis, T), シェーファー Markus Schaefer (Damon, T), トムリンソン John Tomlinson (Polyphem, Bs), ピノック指揮 Trevor Pinnock (cond), イングリッシュ・コンサート The English Concert & Choir 1991年 ※オリジナル楽器使用。バッソ解説。 |
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