Mozart con grazia > オペラ >
17
age
61
5
62
6
63
7
64
8
65
9
66
10
67
11
68
12
69
13
70
14
71
15
72
16
73
17
74
18
75
19
76
20
77
21
78
22
79
23
80
24
81
25

82
26
83
27
84
28
85
29
86
30
87
31
88
32
89
33
90
34
91
35
92

音楽劇「クレタ王イドメネオ」または「イリアとイダマンテ」 K.366

Idomeneo, Rè di Creta ossia Ilia ed Idamante
Dramma per musica in 3 atti
編成 2 fl, 2 ob, 2 cl, 2 fg, 2 hr, 2 tp, timp, 2 vn, 2 va, vc, cb
作曲 1780年10月〜81年1月 ザルツブルク、ミュンヘン

序曲 Allegro ニ長調

第1幕

第2幕

第3幕

[ 登場人物 ]

原作はダンシェ(Antoine Danchet 1671-1748)。 それをヴァレスコ(Gianbattista Varesco)が編集し、シャハトナーがドイツ語訳。 ミュンヘン選挙侯カール・テオドールの依頼により、1781年の謝肉祭のために作曲。序曲と3幕32曲から成る。32曲中2曲はバレエ。

初演は、1781年1月29日、新築のミュンヘン宮廷歌劇場で、カンナビヒの指揮により。父レオポルトと姉ナンネルもザルツブルクから出てきて、大成功となった初演を観た。
この頃、死ぬほど退屈なザルツブルクからの脱出を考えていたモーツァルトは、このオペラの完成に並々ならぬ力を注いでいたことが残されている手紙(父とのやり取り)に示されている。 ちょうどこの頃、1780年11月29日、女帝マリア・テレージアが死んだが、それはモーツァルトの眼中になかった。彼は各曲の性格づけと歌手の力量に合わせた作曲、そしてオペラ全体の統一された表現に没頭していた。 それを1781年1月3日付けの手紙で、

ぼくは頭も両手も第3幕で一杯になっていて、ぼく自身が第3幕に化けてしまっても、不思議でないくらいです。
柴田治三郎訳「モーツァルトの手紙」(上) p.229
と書いている。また、父が心配する点については
いわゆる通俗性については、まったくご心配は要りません。 じっさい、ぼくのオペラには、あらゆる種類の人間にわかる音楽があるのです。 長い耳(音楽を感じない耳)は別ですが。
同上 p.226
と書いている。この作品に限らず、モーツァルトの作品には1音符たりとも「偶然」はなく、すべてが計算されつくされた「必然」であり、しかも「自然」に聞こえるところがスゴイところである。
序曲も、モーツァルトの今までのオペラにはない、作品全体の性格を象徴するように作られている。
しかし残念ながら、この傑作はその後モーツァルトの生前には再演されない。 ただ一度だけ1786年3月13日ウィーンのアウエルスペルク侯宅 Auersperg Palace でアマチュア(ハッツフェルト伯爵兄弟を含む)によるごく内輪の演奏が行なわれた。 そのとき主催者側の要請で、大幅な改編をし、 が追加された。
その後この改訂版とオリジナル版とが今日まで混ぜ合わされて使用されている。 オリジナル版が完全に復元されたのは1972年のベーレンライター版から。 復元版によるレコーディングは1980年代から。

なお、一部の行進曲(次の2曲)には間違って別の番号が与えられてしまった。

あらすじ

クレタ王イドメネオがトロイとの戦いで死んだと思われていたので、王子イダマンテは王座についてクレタを治め、トロイとの和平を図ろうとした。 捕らわれの身となっていたトロイの王女イーリアを解放し、二人は相愛の仲となる。 その一方で、アルゴスの王アガメムノンの王女エレクトラはイダマンテに恋していた。 そこへ、イドメネオは海神ネプチューンに息子イダマンテを捧げる約束により命を助けてもらい、荒海からクレタの浜辺に帰る。

演奏(全曲)
LD [東映EMI TOLW-3567〜8] t=126分
イリア B. Betley (S), イダマンテ L. Goeke (T), アルバーチェ A. Oliver (Br), エレットラ J. Barstow (S), イドメネオ R. Lewis (T), 大祭司 J. Fryatt (Bs), ネプチューン D. Wicks (Br)
演出 John Cox / プリチャード指揮ロンドンPO, グラインドボーン音楽祭Cho
1974年

演奏(一部)
CD [EMI TOCE-7588] (19)「そよ吹く風」 t=5'49
シュワルツコップ Elizabeth Schwarzkopf (S), プリチャード指揮, フィルハーモニア管弦楽団
1952年、ロンドン、キングズウェイ・ホール
CD [キング KICC 6039〜46] (8) 行進曲 t=3'06
ボスコフスキー指揮 Willi Boskovsky (cond), ウィーン・モーツァルト合奏団 The Vuenna Mozart Ensemble
1966年
CD [ドイツ・シャルプラッテン 22TC-280] (序曲) t=4'48
スウィトナー指揮 Otmar Suitner (cond), シュターツカペレ Staatskapelle Berlin
1976年1月、ベルリン・キリスト教会
CD [Teldec WPCS-21094] (12)「胸のうちにある海は」 t=6'23
ホルヴェーク Werner Hollweg (T), アーノンクール指揮, チューリヒ歌劇場モーツァルト管弦楽団
1980年
CD [COCO-78047] 3つの行進曲 (8) t=4'08, (14) t=1'46, (25)t=1'18
グラーフ指揮 Hans Graf (cond), モーツァルテウム Salzburg Mozarteum Orchestra
1988年5月
CD [Campion Records, CAMEO 2003] (11) "Il padro adorato" t=3'01
ラウニヒ Arno Raunig (Sopranist), Walter Kobera (cond), Amadeus Ensemble Vienna
1989年8月, Bergkirche Wien-Rodaun
CD [東芝 EMI TOCE-55200] (19)「心なごませるそよ風よ」t=6'19 (レチタティーヴォ「慣れ親しんだ孤独よ」を含む)
ナタリー・デセイ Natalie Dessay (S), ラングレ指揮ジ・エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団
2000年


関連する曲


K.367 「イドメネオ」のための5つの舞踊曲

Ballet music to the opera "Idomeneo"
  1. シャコンヌ Chaconne ニ長調
  2. パ・スール Pas seul (de Monsieur Le Grand) ニ長調
  3. パスピエ Passepied (pour Mademoiselle Redwen) 変ロ長調
  4. ガヴォット Gavotte ト長調
  5. パッサカリア Passacaille (pour Monsieur Antoine) 変ホ長調
編成 2 fl, 2 ob, 2 cl, 2 fg, 2 hr, 2 tp, timp, 2 vn, 2 va, vc, cb
作曲 1780年末〜81年1月18日 ミュンヘン

この曲の作曲については、1780年12月19日の父への手紙の中で「オペラの仕事はほとんど終り、あと3つのアリアと第3幕の最後の合唱と、序曲と、バレエ曲が残っている」ことを伝え、 その後、1781年1月10日と11日の手紙では「最後のバレエのためのいくつかの旋律をまだ書かなくてはならない」と伝えていることから、オペラ全曲の作曲と(そして稽古の進展とに)平行して行われていた。

当時フランス宮廷のオペラでは必ずバレー場面を入れる習慣があったことから、モーツァルトはオペラ「イドメネオ」の作曲でさっそく採り入れてみた。 当時、バレエの作曲はオペラの作曲者とは別であるのが通例だったが、「イドメネオ」ではモーツァルトが全部作ることになり、本人は喜んでいたらしい。 ただし、モーツァルトは父への手紙で「特別にバレエはなく、単に必要なディヴェルティメントしかない」とも書いているので、本当に喜んでいたかどうかはわからない。 なお、パリで受けたグルックからの影響がこの曲に現れているという。たとえば、第1曲の冒頭はグルック作「トゥーリードのイフィゲニア」のシャコンヌと類似しているという。 この曲は第1幕のあとにまとめて演奏されたらしいが、第1幕と第3幕のあとに分割されて演奏されたとする説もある。

第1曲のシャコンヌはスペイン起源の舞曲で、17世紀にフランスに入りロンド風の舞曲になり、さらにバッハなどにより主題と変奏曲という形で使われるようになった。 第2曲パ・スールはロンド風の舞曲で、文字通りひとりで踊るもの。初演のとき舞踏監督だったル・グランが踊ったという。 第3曲のパスピエは元はブルゴーニュ地方の速く軽快なダンスだったもので、17世紀にフランス宮廷で優雅な舞曲となった。 第4曲ガヴォットはアルプス地方の古い舞曲だったものが18世紀にフランス宮廷で洗練された2拍子系の舞曲になった。 第5曲パッサカリアはシャコンヌと同様の流れにあるロンド風舞曲だが、フランス宮廷でのオペラにおける挿入バレーの終曲は多くの場合パッサカリアと題されたという。

演奏
CD [キング KICC 6039〜46] t=26'15
ボスコフスキー指揮 Willi Boskovsky (cond), ウィーン・モーツァルト合奏団 The Vuenna Mozart Ensemble
1966年
CD [Canyon PCCL-00116] t=26'05
グラヴァー指揮 Jane Glover (cond), ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ London Mozart Players
1991年1月、東京練馬区、IMA-hall

 

K.489 二重唱「私には言えません」

Duet for soprano and tenor "Spiegarti non poss'lo."
編成 S, T, 2 ob, 2 fg, 2 hr, 2 vn, 2 va, vc, cb
作曲 1786年3月10日 ウィーン

作詞者不明。「イドメネオ」のために。 1781年ミュンヘンで初演されたこのオペラが3月にウィーンのアウエルスペルク侯の邸宅でアマチュアの貴族たちによって演じられることになり、そのときイダマンテ役がカストラート(声部はソプラノ)からテノール(歌手はプリーニ男爵 Baron von Puglini)に変わったので書き直した。 この曲は第2幕第20曲の差替えとなる。

 

K.490 劇唱とロンド「もういいの、私は全てを聞いた。恐れないで、愛する人よ」

Scena and rondo for tenor "Non piu. Tutto ascoltai. Non temer, amato bene." with solo violin
作曲 1786年3月10日 ウィーン

作詞者不明。前曲K.489とこの曲を加えた「イドメネオ」が1786年3月13日にカール・アウエルスベルク侯爵邸で上演された。 これは第2幕第10曲アルバーチェのアリアの差替えとなる。

詳細
 

K.505 劇唱とロンド「どうしてあなたを忘れられようか。恐れないで、愛する人よ」

Scena and rondo for soprano "Ch'io miscordi di te. Non temer, amato bene." with violin ad lib.
作曲 1786年12月27日 ウィーン

作詞者不明。テキストは「イドメネオ」から。 上記の(第2幕第10曲の差替え)K.490を簡略化して、ソプラノとピアノの2重奏にしたもの。

詳細  


Home K.1- K.100- K.200- K.300- K.400- K.500- K.600- App.K Catalog

 
2004/09/05
Mozart con grazia